投稿者 | CHIEさん |
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主治医 | 笠原 善仁 先生 金沢大学附属病院小児科 |
2010年04月 更新
プロフィール
年 齢 | 25歳 |
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性 別 | 女性 |
病 態 | 1型糖尿病 |
糖尿病歴 | 15年 |
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ポンプ療法歴 | 4年 |
私は、10歳〜20歳まで1日4回インスリン注射を行っていました。小学生の頃からインスリン自己施注していましたが、やはり食事前に毎回穿刺しなければならないことが億劫であり嫌でした。学生の頃は、学校にインスリン注射を持って行くのを忘れてしまったり、眠前に注射を打ち忘れたりと、血糖値が乱れることが度々ありました。
大学生の時に、インスリンポンプを用いた治療法があることを主治医の先生から説明を受けました。しかし「インスリンポンプってなんだろう」「ずっとポンプをつけていなといけないってどんな感じなんだろう」と当時は身近に使用している人がいなかったため、インスリンポンプを導入することに抵抗感がありました。しかし、私は看護大学に通っており、将来は看護師として、糖尿病でない人たちと変わりなく働いていきたいと考えていたため、不規則な勤務に携わるにあたり最良の治療方法なのではないかと思い、インスリンポンプ導入を決めました。
導入当初は、穿刺時にとまどいがあり、ボタンの操作方法に苦戦しましたが、徐々に慣れてきてスムーズに操作することができるようになりました。常に身体とインスリンポンプが繋がった状態にあるため、外出の時に持って行くことを忘れることもなくなり、小型なので持ち歩いているという違和感なく日常生活を過ごしています。また、周囲からはインスリンを使用していることが分かりにくく、場所や時間にもとらわれることなく操作ができます。穿刺も3〜4日に1回でいいので身体的、精神的にも楽になりました。
現在は看護師として交代勤務を行っていますが、不規則な勤務体制であり、仕事状況によっては決まった時間に食事が摂れない場合もあります。しかし、時間や摂取量に合わせてインスリンを注入すればいいので、低血糖や高血糖になる心配もなくなりました。
インスリンポンプを導入して5年目となりましたが、以前と比べて気軽にインスリン注入でき、毎回穿刺しなくてもよくなって楽になったのが、この治療方法を選択した一番のメリットです。様々なライフスタイルがあるため、この治療方法がベストとは言い切りませんが、私の体験でインスリンポンプ導入を考えてもらうきっかけとなることとなれば嬉しく思います。
主治医より
笠原 善仁 先生 金沢大学附属病院小児科
1型糖尿病の患者様の中には自分自身がこの疾患にて苦労されていることから、医療者を目指す方が多いようで、私の外来通院患者様の中には、医療関係あるいはその関連の学校に所属される方が数名おられます。この方も病院の病棟担当の看護師を目指すという患者様の希望があり、不規則で忙しい生活になることが予想され、インスリンポンプ療法を導入することを提案しました。詳しい状況は本人の記載を参考にしていただければよろしいと思いますが、生活が不規則になると血糖コントロールが悪化する方が多い中、病院病棟勤務の看護師として仕事をしながら、コントロールを悪化させることなく、また仕事も継続されておられます。ポンプを使うことで忙しい業務の中で多分ストレスなく簡単にインスリン注入ができることがいいのだと思います。今後も仕事も血糖コントロールも継続して頂ければと