インスリンポンプ情報ファイル
インスリンポンプ療法の今とこれから
第3回 「CSIIで“糖尿病のある人生”をより豊かに」
陣内病院理事長・院長
陣内 秀昭 先生

5. CSIIの普及を考える

ーーCSIIの普及にはどのようなことが必要だと思いますか?
Dr. 陣内:

個人的にはもっともっと普及するべきと思っていますが、単に患者さんからの希望が増えればいいというものではありませんし、医療者が闇雲に勧めてもその患者さんにマッチしなければ意味がありません。

あとは医療者側の体制ですね。ドクターはもちろんですが習熟したコメディカルさんが揃っているかどうかも重要なポイントです。患者さんたちと一生付き合っていかなくてはならないのですから。それに向けてできるだけいいサポート体制を、医療側も企業側も考えていかなくてはなりませんね。

日本では、患者さんのことをきちんと診ていて、この人ならこれって上手に選択してくれる先生が沢山おられるので、そんな先生たちへポンプに関する情報発信をもっと強めていけば、患者さんもおのずと増えていくのではないでしょうか。

ーー普及を阻むものはありますか?
Dr. 陣内:
陣内秀昭 先生

最も大きいのは、患者さんの経済的負担が増えてしまうことでしょうね。SAPにしたら3割負担で月に2万8千円くらい(7760点の3割負担に、SMBGやインスリン代を入れると3万円弱)。合併症がある方はそれにプラス他科の診療代がかかってきます。

治療には患者さんの社会背景が大きく影響します。家族に迷惑をかけたくないと治療中断したり、薬を節約したりしてコントロールを悪くしてしまうとか、本人のやる気や意志とは別の側面があるということを理解しなくてはなりません。

ーー食事の時間とかぶるときに便利ですね
Dr. 陣内:

やはり何でもやってみることが大事です。インスリン療法が適応になる人は気楽な気持ちで、CSIIもできる範囲でまずは試してもらいたいと思っています。

2017年06月 公開