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2012年06月26日
2型糖尿病患者には持続的サポートが必要
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2型糖尿病と診断されたばかりの患者に、患者の主体性を尊重しながら、自己管理を柱とする教育指導を集中して指導する「DESMOND」というプログラムが、英国糖尿病学会(Diabetes UK)を中心に進行中だ。
DESMONDプログラムに参加しているのは、糖尿病と診断されてから12ヵ月以内の患者。プログラムでは10人程度のグループをつくり、1〜2日の糖尿病教室を集中して受けてもらう。家族やパートナー、友人らも参加できる。 患者の主体性を重視したプログラムなので、医師や糖尿病専門の医療スタッフとともに対話型の教材の完成に取り組んでもらう。患者同士で疑問や悩みを共有したり、励ましあうなど、自己の生活習慣の改善への取組みに自発的に参加してもらえる内容になっている。 DESMONDプログラムの参加者は、自らの取組みで生活習慣をどれだけ改善できるかを示す目安となる健康的な信条をもつ。具体的には、▽減量、▽禁煙、▽抑うつレベルの低下、▽身体活動の増加、▽心疾患の危険性の5項目が含まれる。
DESMONDプログラムに参加した英国の糖尿病患者
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糖尿病患者には継続的かつ持続的な支援が必要だ。英国で731人を対象にした研究で、1回限りのセッションではなく数年にわたる医師のアドバイスが必要との結果が出た。
研究は、207ヵ所の医療機関で一般診療医による治療を受けている患者824人のうち、糖尿病と診断を受けてから6週以内の患者731人を対象に行われた。DESMONDプログラムに参加する患者と、一般的な治療を受ける患者に分け、調査を3年間続けた。
実験開始時点と12ヵ月時点、3年後の血糖コントロールをHbA1cの値で比較したほか、血圧、体重、脂質、喫煙習慣、運動習慣、QOL、うつ症状、服薬などについて評価を行った。
その結果、血糖コントロールは両群とも改善しており、有意差はみられなかった。そのほかの生体医学的な評価についても両群で差がなく、QOLやうつ症状に関しても差がなかった。一方で、DESMONDプログラムを受けた患者は、健康的な信条は5項目中4項目で改善していた。
レスターの大学のKamlesh Khunti教授はDESMONDプログラムについて「健康的な信条が向上していた点は評価できる。1回限りの治療だけではなく、構造的に組まれた教育プログラムを続けることで、糖尿病患者の行動変容がはかられる。研究プログラムは今後も続けられる。糖尿病患者の自己管理を向上する支援プログラムを続けていけば、生活習慣や検査値は改善するだろうと期待している」と述べている。
Study shows people with Type 2 diabetes require ongoing and sustained clinical support(英国糖尿病学会 2012年6月13日)(画面をクリックすると再生がはじまります)
DESMONDプログラム(英国糖尿病学会)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所