厚生労働省は、生活習慣病を予防するためには、健康づくりのための正しい知識の普及啓発を図ることが重要であるとし、毎年2月1〜7日を「生活習慣病予防週間」(以下、予防週間)と定め、啓蒙キャンペーンを行っている
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本年度のスローガンは“内臓脂肪 減らして防ぐ 生活習慣病”
メタボリックシンドロームとは、内臓に脂肪が蓄積する肥満(内臓脂肪型肥満)に、高血圧、高血糖、高トリグリセリド(中性脂肪)血症、または高コレステロール血症の危険因子が重なり、動脈硬化性疾患が引き起こされやすくなった状態をいう。昨年4月に、関係8学会(日本動脈硬化学会、日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本肥満学会、日本循環器学会、日本腎臓病学会、日本血栓止血学会、日本内科学会)により、「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の疾患概念が示され、内臓脂肪減少の重要性が明らかになった。
これを受け、本年度の予防週間では、特にこの「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の考え方を採り入れた生活習慣病の
予防に重点を置き、定期的な運動習慣の獲得、正しい食生活の確立、禁煙、定期的な健康診査の受診等のために必要な情報の提供を図り、その予防を強力に推進するため、以下の啓蒙事業が全国の市町村、関連団体を通して行われる見込み。
- 国民が、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の考え方を理解し、運動習慣の徹底や食生活の改善により内臓脂肪を減量することの重要性や、高血糖、脂質異常、高血圧の重複を改善することで虚血性心疾患や脳血管疾患等の発症リスクが低減するという認識の普及を図る。
- ウォーキング等の運動に関するイベントを通じた「運動習慣の徹底」や食事バランスガイドの活用などによる「食生活の改善」を広く啓発し、健康的な生活習慣の確立が予防の第一であるという認識の普及を図る。
- 喫煙者に対する禁煙支援や公共の場・職場における受動喫煙対策を通じ、喫煙の危険性及び禁煙の重要性等についての認識の普及を図る。
- 健康診査を定期的に受診し、自己の健康状態を常時把握するとともに生活習慣を見直す機会として活用し、個々人に応じた健康づくりに取り組むことが大切であるという認識の普及を図る。
- 国民一人ひとりが健康づくりに進んで取り組むことの必要性と、そのためには、家庭や職場など周囲の理解や協力が重要であるという認識の普及を図る。
- 「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」に掲げられている事項に留意し、より一層の生活習慣の改善を図る。
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詳細は厚生労働省のサイトへ
[ Terahata ]