緊急支援を求めるハイチの糖尿病患者さん
2010年02月03日
国際糖尿病連合(IDF)が、ハイチ地震とハイチでの支援活動について発表しました。ハイチではいまなお多くの糖尿病患者さんが緊急の支援を必要としています。世界中から支援が行われていますが、まだ十分ではありません。
1月12日にハイチを襲ったマグニチュード7.0の地震は、首都ポルトープランスの60%以上を壊した。2週間が経過し、死亡者の数は20万人に、負傷者の数は25万人に上った。また、150万人以上が住宅を失った。犠牲者の多くはいまだに倒壊した家屋の下に取り残されている。
インスリンを含む最初の支援物資は、IDFとインスリン・フォー・ライフ(IFL)の協力により、米国のワシントンを出港し、1月17日にポルトープランスに到着した。翌日には、ハイチ糖尿病・心疾患財団(FHADIMAC)で糖尿病患者の治療を始めることができた。
支援プロジェクトを指揮するナンシー・チャールズ医師は「数日間で支援された医薬品などの医療資材を活用し、医師が糖尿病と高血圧の患者の診療を行い、血糖値と血圧値の検査を行った」と話す。
さらに支援物資の第2便は1月21日に、多くの困難を乗り越えて、ハイチに到着した。
世界中の多くの糖尿病協会が支援を表明し、緊急に必要とされる支援を提供してくれた。IDFとIFLは特に中心的な役割を果たし、医療資材と支援金の収集を行っている。IDFのパートナーとなる製薬企業などが我々の要請に応え、人命救助に協力してくれていることに感謝する。
協会に緊急の助けを求めてきた糖尿病患者であるMarline Gさんは、ボロボロの衣服をまとい靴を履いていなかった。たったいま倒壊した家屋から助け出されたばかりで、医薬品を手にしていなかった。彼女の血糖値は230mg/dL、血圧は170/100mmHgで、正常値を大きく超えていた。ハイチの医療チームは適切な薬物治療を行い、傷の手当てをした。
Joseph Eさんが医療センターに現れたとき、彼の血糖値は533mg/dLと危険な数値になっていた。同様にBetty Tさんも、インスリンで治療できなくなり1週間が経過し、血糖値は516mg/dlになっていた。IFLが支援したインスリンを使うことができ、生き続けることができた。
ハイチにはMarlineさんや、Josephさん、Bettyのような糖尿病患者さんが大勢いる。インスリン療法や適切な治療を受けないと、患者さんたちは生存できない。私たは、ハイチ糖尿病トラスト基金への支援を広く呼びかけている。
(Terahata)
日本の国際糖尿病支援基金(IDAF)は、世界的に途上国の糖尿病患者への支援活動を行っているインスリン・フォー・ライフ(IFL)に賛同し、いまだに十分な支援を受けられないハイチの糖尿病患者を救うために基金への寄付とご協力を広く呼びかけています。
振替用紙(郵便局)の通信欄に「ハイチ地震」とご記入ください。
インスリン・フォー・ライフ(IFL)などを通じ、ハイチ地震で被災した糖尿病患者の支援活動に役立てます。その使途は、このホームページの「基金の活動報告」のコーナーで随時紹介いたします。
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