ハイチ糖尿病・心疾患財団からの報告
2010年01月23日
ハイチ糖尿病・心疾患財団(FHADIMAC:The Haitian Foundation for Diabetes and Cardiovascular Diseases)から報告が送信されました。
2010年1月12日午後4時53分、震度7.3の激しい地震がハイチを襲いました。首都ポルトープランス市の60%以上が破壊され、1週間以上が経過した時点で死者は20万人以上、負傷者は25万人以上と大きな被害が出ました。150万人以上の人々が家を失い、被害者の多くはいまなお建物の瓦礫の下敷きになってます。 地区のほとんどの家屋が破壊されたなかで、ハイチ糖尿病・心疾患財団(FHADIMAC)は奇跡的にほとんど被害を受けませんでした。財団には糖尿病や高血圧など内分泌代謝疾患のある患者さんに医療を提供するという使命があります。地域の患者さんたちのために、1月18日より医療サービスの提供を開始しました。 ラジオの放送で糖尿病や高血圧の患者さんのために放送した翌日、朝9時から正午までに50人を越える人々がFHADIMACを訪れました。糖尿病患者さんの85%以上が血糖値300mg/dLを超えていました。 世界中の糖尿病協会がFHADIMACへの支援を申し出てくれ、国際糖尿病連合(IDF)とインスリン・フォー・ライフ(IFL)が中心的な役割を果たしてくれました。インスリンなどの支援物資が、米国のナンシー・チャールズ医師の元に送られ、チャールズ医師は1月17日にハイチへ入国することができました。 米国からの報告によると、中間型インスリンが非常に不足していましたが、早急に手配できるようになったということです。どの患者さんに提供するかを決めなければなりませんが、地震発生の7日後になっても手当てを受けられない負傷者たちに、包帯を巻き手当てをしているのが現状です。 オーストラリアのインスリン・フォー・ライフからの追加の支援物資は1月21日に、多くの紆余曲折を経てやっと到着しました。 ハイチでもっともよく行われている1日2回の中間型インスリンや70:30の混合製剤の注射による治療は、ほとんどできない状態になっています。速効型インスリンを1日に数回打つ治療は、ハイチの糖尿病患者さんはほとんど経験がありません。 さらに、私たちにとってカートリッジ式やプレフィルドのペン型注射器は高価なので、バイアルと注射器でインスリン治療を行います。患者さんは、集中的に練習しなければならず、適切に保管しなければなりません。 ハイチでは、エネルギーの問題にも直面しています。インスリンのバイアルを涼しい所で保管し、直射日光や熱を避けなければなりません。注射器については、針が使えなくなるまで2〜3週間、何回も使用します。このような状態でインスリンを使用しなければならないので、患者に同じバイアルのインスリンを同じ注射器で使うよう指導してます。 私たちは非常に多くのものを必要としています。多くの糖尿病患者さんは、インスリン、薬剤、住宅、所有物のほとんどを失いました。大災害により壊滅的になったハイチの公衆衛生を救うために、寛大で組織的な支援を求めています。 ハイチ糖尿病協会とFHADIMACは、被災した糖尿病患者さんと高血圧患者さんに下記の注意を呼びかけている。
(Terahata)
日本の国際糖尿病支援基金(IDAF)は、世界的に途上国の糖尿病患者への支援活動を行っているインスリン・フォー・ライフ(IFL)に賛同し、いまだに十分な支援を受けられないハイチの糖尿病患者を救うために基金への寄付とご協力を広く呼びかけていま
ハイチ地震 関連ニュース [更新情報]
|
|