日本糖尿病教育・看護学会は「糖尿病診療体制・インスリン療法に関する安全管理体制の全国調査」の速報を公表し
た。
調査は、全国の一般病床200床の病院の看護部長または安全管理担当者を対象に、自記式質問紙で行い、444施設から回答を得た。糖尿病関連資格や取得した看護師や、研修を修了した看護師については、糖尿病看護認定看護師(CN)13.1%、日本糖尿病療養指導士(CDEJ)66.9%、地域糖尿病療養指導士(LCDE)11.3%という割合になった。
療養指導室や看護相談室など療養指導部門のある施設は48.6%で、うち糖尿病を専門とする看護師を療養指導部門に配置している施設は47.1%だった。糖尿病に関するチーム医療体制のある施設は65.3%と6割を超えたが、インスリン療法に関する安全管理を定期的に監視・指導する組織がある施設は20.7%という結果になった。
インスリン療法に関するガイドラインがある施設は46.0%と半数近くに上った。ガイドラインの周知状況は「施設全体でガイドラインにそって対応されている」という回答が44.2%ともっとも多かったが、「一部の病棟以外ではガイドラインがあることも周知されていない」(18.4%)といった回答も少なくなく、周知徹底状況に差異があることが分かった。インスリン使用に関するガイドラインの内容の充実度・周知徹底状況において課題があることが示された。
日本糖尿病教育・看護学会
[ Terahata ]