ノボ ノルディスク ファーマの親会社であるノボ ノルディスク社は、経肺インスリンAERx
® iDMSの開発課題が解決され、第3相臨床試験を再開することを発表した。ノボ ノルディスク社が同製品のライセンス供与をうけた米国アラダイム社も同様の発表を行った
。
AERx
® iDMSはノボ ノルディスク社とアラディム社が開発した電子経肺インスリン投与システム。
このシステムの特徴は、単位きざみで送りこまれる液体インスリン・エアゾールと各用量のインスリンが確実に肺深部へ送られるように正確な呼吸法を患者に提供する電子ブレスチェックシステムであること。これらにより、正確な量のインスリンが間違いなく投与されていることを患者自身が毎回確認することができるという。
第3相臨床試験に先立って行われたコンセプト立証試験では、AERx
® iDMSを実際に使用し、食事時に吸入されたインスリンが電子経肺インスリン投与システムによって注射器を使わないで安全かつ効果的に投与されることが証明された。
血糖値の厳重な管理により、糖尿病に起因する合併症を予防したり、その発症を遅らせることにより糖尿病患者が寿命をまっとうすることが
可能であることは専門家の共通の見解となっている。さらに、インスリン療法の早期導入が糖尿病治療にとって有効であることも実証されている。強化インスリン療法がインスリン療法の「ゴールドスタンダード」であると考えられている。
しかし、1日数回のインスリン注射が糖尿病患者にとって負担となっているという報告があり、「注射」であるということが、インスリン療法導入の妨げとなり、結果、十分な血糖値のコントロールが行われない場合があると考えられる
。
現在治療に使われているインスリン製剤と注射による治療に経肺インスリンが加わることで治療の選択肢が広がり、より適確なインスリン療法をできるようになると期待されている。
●詳細はノボ ノルディスク ファーマ(株)のコーポレートサイトへ(プレスリリース)
http://www.novonordisk.co.jp/
[ DM-NET ]