脳梗塞
[ のうこうそく ]
脳血管障害の一つで、脳の血管が詰まりそこから先の細胞に血液が供給されなくなって、脳の細胞が壊死〈えし〉してしまう病気。血液が途絶えた部分を梗塞巣といいますが、梗塞巣の脳細胞の機能は失われてしまい後遺症が残ります。
脳梗塞の原因として、脳血栓と脳塞栓の二つがあります。脳血栓は、脳の血管そのものに動脈硬化などの病変があり、その箇所が詰まるものです。脳塞栓は、心臓など脳以外の血管内に付着していた血栓(血液の塊)がなにかの拍子に剥がれ、それが血流に乗って脳の血管に届き血流を塞ぐものです。脳塞栓は心臓に病気があると起こりがちです。
なお、糖尿病の人に多い脳梗塞に、ラクナ梗塞と呼ばれるごく細い脳血管が詰まるタイプがあります。ラクナ梗塞は通常、梗塞巣が小さく、症状も比較的軽くて済みます。しかし、糖尿病で血糖コントロールがよくなかったり、糖尿病以外の動脈硬化危険因子があると、血管の太い部分に起こる梗塞も多くなるので注意が必要です。