腎臓の機能が低下したときに行うもので、機械を用いて血液中の老廃物を濾〈ろ〉過します。人工透析。
糖尿病性腎症が進行し腎不全に至ると、透析療法の必要が出てきます。現在、国内で毎年1万数千人が糖尿病性腎症から透析療法を開始していて、この数は透析療法を始める原因のトップとなっています。
透析の方法として、血液透析と腹膜透析があります。血液透析は、週に3回前後通院し、その都度数時間かけて機械で血液を濾過する方法です。腹膜透析は、腹膜を利用して血液を濾過する方法で、患者さんが自分で透析液の管理などを行います。腹膜透析には通院回数が減り日常生活が縛られないなどのメリットがありますが、管理がよくないと感染を起こすことがあります。
新規透析導入患者者数の推移
〔わが国の慢性透析療法の現況。透析会誌45巻1号、1〜47ページ (2012年発行) より〕