糸球体濾過量
[ しきゅうたいろかりょう ]
腎臓の機能を表す検査値の一つ。糸球体は、腎臓の主要な役割である尿の濾過機能を司っていて、毛細血管が毬〈まり〉状に集合してできています。その細い血管を血液が通過する過程で、血液内の不要な物が濾過され、尿になります。高血糖による細小血管障害で糸球体の血管が傷められると、濾過機能が低下して糸球体濾過量は下がります。
糸球体濾過量は、クレアチニンという老廃物の量を血液検査と尿検査によって調べる「クレアチニンクリアランス」という検査値などで把握できます。しかしこの方法は測定が繁雑なため、血液検査だけで得られる血清クレアチニン値から糸球体濾過量を割り出す計算式が開発されました。この計算式の結果を「推算糸球体濾過量」といい、慢性腎臓病の早期発見に役立てられています。