一般社団法人 日本臨床内科医会は1月18日、健康に関して何でも相談できる「かかりつけ医」を検索できるサイト「あなたの近くのかかりつけ医」の公開を開始した。
かかりつけ医の役割とメリット
日本臨床内科医会(日臨内、猿田享男会長)は、全国の約1万5,000人(2017年3月時点)の内科医が参加する内科医会。全国47都道府県の内科医会で構成され、2016年に創立30周年を迎えた。
日臨内は主に診療所の医師で構成されおり、すべての人が「かかりつけ医」をもつことを呼びかけている。かかりつけ医とは、病気になったときや、健康に関することを何でも相談できる頼りになる、自宅や職場の近くなど地域の医師のこと。
「あなたの近くのかかりつけ医」
は、日臨内の会員のかかりつけ医を全国から検索できるサイト。スマートフォンにも対応しており、旅行中に具合が悪くなった時などにも利用できる。
操作方法は、(1)検索欄に都市名や郵便番号を入力して検索ボタンをクリックする、(2)表示された地図を動かし、青色のマークをクリックすると、医院名と住所が表示される、(3)その下にある「この医療機関の詳細を見る」をクリックすると、ドクターの専門や医院の特長、診療時間・受付時間・急患対応の有無などが表示される。
かかりつけ医は、幅広い医学的視野・知識をもち、実地臨床医として最新の医療を提供するだけでなく、患者さんのニーズに柔軟に対応できる医師。患者の病気を診断し治療を行うだけでなく、介護の相談や、家族の健康など何でも気軽に相談できる。医療保険や介護保険の知識をもち、さらに専門的な医療が必要な場合は、すぐに専門医に紹介できる幅広い人脈ももっている。
日臨内の会員の医師は、(1) 糖尿病や高血圧などの生活習慣病などの適切な管理、感染症の予防、軽度認知症状やがんの早期発見、体力を維持するための生活指導などを通じて、健康寿命を延伸する、(2) 高齢者特有の病態を理解し、患者の生きがいを考慮して診療にあたり、人生の最終段階までを支える、(3)患者に寄り添い、地域で安心して生活できるよう努める――といった対応をするよう努めているという。
日本人の平均寿命は、2016年現在、男性 80.98年、女性 87.14年。平均寿命は将来には男性で85歳、女性で90歳に達すると予測されている。日本の総人口に占める65歳以上の人口の割合は27.7%。2065年には、約2.6人に1人が65歳以上になると予測されている(内閣府「高齢社会白書」)。
国では、日本の高齢化に対応するため、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で暮らしていけるよう、医療、介護、福祉などのサービスを一体的に提供できる体制の構築を進めている。そうしたなか、かかりつけ医の存在はますます重要となっている。安心して暮らすために、健康に関して何でも相談できるかかりつけ医は頼りになる。
あなたの近くのかかりつけ医(日本臨床内科医会)
一般社団法人 日本臨床内科医会
[ Terahata ]