糖尿病専門医による知見を集約した「糖尿病情報スクランブル」では、松葉育郎先生による「糖尿病診療の目」の第4回「糖尿病と体重」を公開しました。
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「糖尿病診療の目」では、長年、糖尿病専門医として臨床に携わってきた松葉医院院長の松葉育郎先生に、その経験から得られた知識を披露していただきます。糖尿病医療に長年携わってきた専門医は、どのような視点を持って患者さんの情報を整理・把握し、診療に何を目指しているのでしょうか。糖尿病診療のヒントとして、今後に役立つ知識として、頭の中の引き出しにしまっておきたい情報を定期的にお届けします。
糖尿病診療の目/執筆者プロフィール
糖尿病診療の目 第4回 「糖尿病と体重」(本文より)
糖尿病患者さんに求められている4つの管理目標は、血糖、体重、血圧、血清脂質というお話をしてきました。今回は、糖尿病と体重の関係について述べてみたいと考えています。どのように患者さん自身が体重を血糖コントロールの改善に反映し、維持するために取り組んでいけるかを具体的に考えてみます。
体重計だけで良好な血糖コントロールを保つ患者さんも
私は、糖尿病患者さんには必ず体重を自分自身で量る、体重計に載るという習慣をつけていただくことをお願いしています。できれば、体脂肪を測定できる体脂肪計付きの体重計を使用することを推奨しています。
糖尿病のコントロールを良好に保ち、維持していくために、血糖を自分で測ったり、自身で検尿し、尿糖をみたりすることの有効性を前回、お話してきました。実は、この体重を細目に計り、常に気をくばることだけで、良好な血糖コントロールを達成し、維持できる患者さんも、いらっしゃることを知っていただきたいのです。
糖尿病と言えば、太り過ぎ、いわゆる肥満と関係があることは、良く知られています。肥満は、単に体重が増えることではありません。摂取エネルギーが、消費エネルギーを上回った結果、予備のエネルギーとして蓄積された体脂肪が、必要以上に増えた状態です。体重は体格に影響をうけるので、一般的には体格指数Body Mass Index(BMI、体重(Kg)を身長X身長(m)で除した値)で比較検討に用いられています。
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