介護の必要がなく健康的に生活できる期間を示す「健康寿命」について、2013年は男性が71.19歳、女性が74.21歳だったと厚生労働省が公表した。
「幸せな老後」と「持続可能な社会」のために健康寿命を延ばすことが必須
厚生労働省は、介護を受けたり寝たきりになったりせず日常生活を送れる期間を示す「健康寿命」が、2013年は男性71.19歳(同年の平均寿命は80.21歳)、女性74.21歳(同86.61歳)だったと公表した。
前回(2010年)時点の健康寿命は男性70.42歳、女性73.62歳で、これと比べると男性が0.7歳以上、女性が0.5歳以上延びたが、平均寿命との差は男性9.02年、女性は12.4年となっている。
厚労省は、国民が健康な状態で過ごせる期間の指標として2010年時点の健康寿命をはじめて公表しており、今回が2回目。
健康寿命が延びると、生活の質の向上だけでなく医療や介護の費用の削減にもつながることから、政府は2020年までに健康寿命を1歳以上延ばすことを目標に掲げている。
高齢者数は2040年頃まで増え続け、一人暮らしの高齢者も増加していく。2020年には高齢化率が30%近くに達すると見込まれるなど、日本の高齢化の水準は世界でも群を抜いたものとなる。
半世紀前には65歳以上の高齢者1人をおよそ9人の現役世代で支える「胴上げ」型の社会だった日本は、近年3人で1人の「騎馬戦」型の社会になり、このままでは、2050年には、国民の4割が高齢者となり、高齢者1人を1.2人の現役世代が支える「肩車」型の社会が到来することが見込まれている。
厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会(厚生労働省 2014年10月1日)
[ Terahata ]