日本肥満学会(松澤祐次理事長)は、肥満症やメタボリックシンドロームの予防の重要性を喚起し、対策を提案する「神戸宣言2006」を、27日から開催された第27回日本肥満学会(春日雅人会長)に合わせて発表した
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肥満やメタボリックシンドロームの対策として、食生活の改善と運動の増加を図り、まずは3kgの減量、3cmのウエスト周囲径(へそまわり)の短縮を実現する「サンサン運動」を提案している。
メタボリックシンドロームは現代の代表的な生活習慣病であり、対策には医学会や行政の協力により、緊急かつ長期的な戦略に加え、社会全体の認識が不可欠としている
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日本肥満学会「神戸宣言2006」
日本肥満学会は、2000年東京宣言を発して「肥満と肥満症」を区別し、疾患としての肥満症対策の重要性を提起した。この認識は更に深まり、2005年動脈硬化を促進する「ハイリスク肥満症としてのメタボリックシンドローム」の概念確立に至った。本シンドロームは「現代の代表的生活習慣病」であり、その対策には、医学会、行政の協力による緊急且つ長期的戦略に加え、社会全体の認識が不可欠である。
2006年、日本肥満学会は神戸より国民の皆さんに「肥満症とメタボリックシンドローム」の予防の重要性を喚起し、その対策を提案する。
- 肥満症ならびに腹腔内に脂肪がたまるハイリスク肥満症であるメタボリックシンドロームが世界的に増加している。メタボリックシンドロームは、高血圧、2型糖尿病、高脂血症を併発しやすく動脈硬化を促進し、心疾患や脳卒中の増加の主因になっている。
- 我国でも、肥満症やメタボリックシンドロームが増加している。この増加はまぎれもなく過食と運動不足の生活習慣が主因である。
- 我国の子供たちにおいても、過食と運動不足による小児肥満が同様に増加しており、成人後の肥満症やメタボリックシンドロームの増加が強く懸念される。
日本肥満学会は、国民の皆さんに、肥満症やメタボリックシンドロームに対する認識を喚起し、且つ可能な対策を提案します。
肥満症やメタボリックシンドロームの予防と改善には、食生活の改善と運動の増加を図り、まずは3キログラムの減量、3センチメートルのウエスト周囲長の短縮を実現するサンサン運動を提案します。 |
●詳しくは日本肥満学会のサイトへ
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jasso/
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[ Terahata ]