愛知県で糖尿有病者数が急増していることを受け、同県は新年度から、特に糖尿病予備群が多い1940年代後半生まれの「団塊の世代」を中心に、糖尿病の予防に重点をおいた対策事業を始める方針を固めた。愛知県健康福祉部は「糖尿病対策マニュアル」を
発表した。
愛知県が2001年に策定した「健康日本21あいち計画」では、糖尿病患者と糖尿病合併症を減少させるために、糖尿病有病者数(強く疑われる人)を50万人以下に抑えることを目標としている。しかし、実際は2004年の有病者数は38万人以上に増加しており、目標の達成が危ぶまれている。さらに「糖尿病が強く疑われる人」と「糖尿病の可能性が否定できない人」の合計がこの5年間に約11万9,000人増え、84万4,000人に達したと推定されている。
愛知腎臓財団の調査「慢性腎不全患者の実態」によると、同県の糖尿病性腎症による新規透析導入患者数は451人。また、「老人保健法等による健康診査の結果報告」によると、耐糖能異常のある人の比率は13.4%。さらに肥満者の割合は20歳から60歳の男性で22.0%、女性で17.6%となっており、計画の目標値の達成からみた実績はいずれも思わしくない。
愛知県は、地域の医療機関など連携を強化し、糖尿病患者や耐糖能異常のある人の早期発見や治療を専門医、栄養士、保健師などが継続して行う「糖尿病管理・指導事業」が手がけており、今後も引き続き行う
。
今後は、生活習慣改善のための食事や運動に関する指導手引の作成や、インターネットや冊子で予防に役立つ地域の病院や運動施設の情報を提供することを計画している。医療機関が連携し、患者を専門医に紹介できる態勢も整備する
。
同時に、各健康保険組合から検診データを集めるなどして、特に団塊の世代を中心に、数年後に糖尿病を発症する確率の高い人を早期に割り出す仕組み作りに取り組む。さらに、患者やリスクの高い者同士でセルフケアや治療についての情報交換や励ましあいのできるグループ活動や、糖尿病予防教室の開催を、指導者のコントロールのもとで促進させる
。
愛知県糖尿病部会から組織(主として市町村)に対しての提言
1 基本健康診査の受診率を上げよう
2 糖尿病の怖さを知らせよう
3 自分に見合った食事量を普及させよう
4 体を動かすことの大切さを広めよう
5 あいち健康プラザを活用しよう
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●詳細は愛知県のサイトへ
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[ Terahata ]