桑葉などに多く含まれる「1-デオキシノジリマイシン」(DNJ)という物質は、構造が糖に類似しており、小腸で糖の吸収を阻害し血糖値の上昇を抑制する作用があることが知られている。
東北農業研究センター、東北大学大学院農学研究科、ミナト製薬などが参加する研究コンソーシアムは、DNJが多く含まれる桑葉食品の製造技術を開発したと発表した。この研究は、農林水産省の「平成16年度先端技術を活用した農林水産研究高度化事業」により行われた。
研究では、桑葉の部位別や品種別のDNJ含量を分析し、枝先端の若い葉や新芽に多く含まれることを明らかにした。桑葉の先端部を収穫する技術を開発し、DNJを多く含む素材原料を得るのに成功したという。
現在は、桑葉を加工した食品が動物やヒトの血糖値の上昇を抑制する作用や、糖尿病を予防する効果について検証を行っている。また、この成果により桑葉食品により新たな需要が喚起され、遊休桑園を解消し、中山間地域に新たな産業をおこす基盤となることを期待している。
●詳細は東北農業研究センターのサイトへ(ニュースリリース)
[ DM-NET ]