目と健康シリーズ Eye & Health
2015年06月01日
眼鏡とコンタクトレンズ
リラックス アイ:眼鏡とコンタクトレンズ
眼鏡の歴史をひも解いてみると、12、13世紀、ヨーロッパや中国ではすでに使われていたようで、書物や絵画の中に登場します。日本史に初めて登場するのは、1551年フランシスコ・ザビエルが中国・九州地方の大名、大内義隆に献上した眼鏡で、現存するものでは久能山東照宮に保存されている徳川家康の遺品といわれるものが最古とされています。テレビの時代劇を見ていると、たまに眼鏡をかけた善人風の人が出てきますが、実際に江戸時代中期以降は「めがね」という言葉が一般に定着するほど、よく知られた存在だったようです。
現在、眼鏡は視力矯正用としてだけでなく、ファッションアイテムとして幅広く利用されています。反面、視力が悪いのに容姿を気にして眼鏡をかけたがらない人もいます。その点コンタクトレンズは、外観から装着していることがわからず、美容上の問題にはなりません。また、眼鏡では矯正できない強い近視や不正乱視(角膜の不規則な凹凸による乱視)、円錐角膜なども矯正できます。左右の視力差が大きい不同視で、眼鏡ではひどい眼精疲労が起きるような場合にもコンタクトレンズが有効です。しかし、装着感が問題となったり、ドライアイや神経質な人では使用できない、手入れが大変、角膜を痛める危険性がある、というマイナスの面もあります。
光学的な視力矯正を優先に考えればコンタクトレンズ、扱いやすさや眼球の生理的なことを考慮するなら眼鏡のほうがよいといえるでしょう。
もくじ
特集
- No.1. 目で見る眼の仕組みと病気
- No.2. 糖尿病網膜症
- No.3. 糖尿病黄斑症
- No.4. 高血圧網膜症
- No.5. 網膜静脈閉塞症
- No.6. 網膜動脈閉塞症
- No,7. 加齢黄斑変性
- No.8. 中心性漿液性脈絡網膜症
- No.9. 網膜色素変性症
- No.10. 緑内障
- No.11. 白内障
- No.12. 網膜裂孔・網膜剥離
- No.13. 色覚の異常
- No.14. ドライアイ
- No,15. 屈折異常・調節異常─近視・遠視・乱視・老眼─
- No.16. 子どもの目の病気
- No.17. 結膜炎
- No.18. 角膜の病気
- No.19. ぶどう膜炎
- No.20. 黄斑円孔・黄斑前膜
- No.21. 眼の神経の病気
- No.22. 涙道や涙腺やまぶたの病気
- No.23. 目の外傷
- No.24. 目の病気の手術治療
- No.25. 目の病気の薬物治療
- No.26. バセドウ病と目の病気
- No.27. まぶたの病気とQOL
- No.28. 眼精疲労
- No.29. アレルギーによる目の病気
- No.30. コンタクトレンズ
- No.31. 飛蚊症
- No.32. ロービジョンケア
- 別冊:視神経乳頭の"異常"と"正常"
リラックス アイ
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