3)[ 症例 ] 間食の時間・タイミングを変えたら
Bさん(65歳・女性)は、薬物療法で5年間通院していたが、身長157cm、体重57kg、BMI23.1、HbA1c8.1%と、血糖コントロールがなかなか改善されず、さらに憎悪の傾向があったため、食事内容を確認するために指導を開始。
患者さんの話
- 食事内容についてよくよくお話を伺うと、お菓子が大好きで、食べたい時に食べていた。
- 焼き菓子が特に好きで、夕食前や夕食以降の夜食にお菓子を食べることが多い。
栄養指導内容
- Bさんの場合、痩せ型であるためカロリー制限を厳しくすることはできず、お菓子を食べる時間で調整することに。これまで好きな時間に食べていたのを、きちんと時間を設定してみることを勧めた。
- 具体的には、以前食べていた間食時間には、牛乳、ヨーグルトを分食し、お菓子が食べたいときには昼食後のデザート、もしくは午前中の間食に。夕食後は果物としてお菓子を控えていただくようにお願いした。
経過
- 最初の頃、小腹がすいた際は乳製品で紛らわしていたようだが、だんだん間食時間に食べなくても良くなった。
- 夕食後の間食摂取は指導通り、食べる際は、午前中または昼食中に含めるよう時間を変えるようになった。
- イベント時には食事制限を開放し、ストレスなく会食ができている。
- 体重の推移:57.0kg(介入時)→51.5kg→46.0kg
(20歳の頃は、47kgであった。)
ポイント
- Bさんの場合、朝夕食時に服用しているが、薬物療法の効果が薄れる夕食前や、運動消費が少ない夜に、砂糖入り菓子を食べるのではなく、午前中もしくは昼食後とすることとした。
- 空腹感に耐えかねての間食(夕食前)ではなくなったので、お菓子の量を抑えることにストレスが少ないままで改善できた。
*食べるタイミングについて、下記ページで詳しく解説しています。
間食指導の情報ファイル-第1回患者さんはみな違う
(東京女子医科大学栄養管理部:柴崎千絵里先生)