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糖尿病患者さんの糖質管理を考える

 近年、血糖コントロールのための「糖質管理」が注目されています。従来の総摂取エネルギー量と栄養バランスによる管理に加えて、食後の血糖値に影響を与える糖質(炭水化物)量の摂取管理(調整)を行うことで、より効果的な食事療法につなげられないか、専門家の間で様々な議論が行われています。

 なかでも間食(嗜好食品)は、糖質量の高い食品も多く、1日の指示エネルギー量をオーバーしたり、摂取のタイミングが食事時間とずれることから、1日の血糖変動を乱す原因にもなりがちです。良好な血糖コントロールを維持するために、医療スタッフは患者さんの間食摂取状況を把握し、状態に応じた適切な指導が求められます。その際の1つの手段として、間食コントロールのための糖質管理・指導は、食品を摂取した際の血糖値への影響に目を向けてもらうきっかけ作り、食品選択や量の調節への意識を高めるテーマとして、活用が期待されるところです。

 ここでは、糖尿病ネットワークでは、2012年8月に糖尿病患者さんと医療スタッフへ行った「糖尿病患者さんの糖質管理」に関するアンケート調査の結果をご紹介いたします。食事療法はもとより、糖質管理という面から間食指導の参考にしていただけましたら幸いです。

調査概要

  • 実施日:2012年8月6日〜10日
  • 対象者:糖尿病ネットワーク・メールマガジン登録者
  • 調査方法:インターネットによる回答
  • 有効回答数:糖尿病患者さん 312名、医療スタッフ 75名

糖尿病患者さんの属性

  • 性別:男性 203名、女性 109名
  • 年齢:10歳未満 1 名、10〜19歳 3 名、20〜29歳 5 名、30〜39歳 28 名、40〜49歳 74 名、50〜59歳 81 名、60〜69歳 81名、70〜79歳 34 名、80歳以上 5名
  • 病態:1型糖尿病 109名、2型糖尿病 185名、 糖尿病境界型 10名、妊娠糖尿病 1名、特定の要因によるその他の糖尿病 2名、その他 5名
  • 糖尿病の治療内容(該当するものをすべて):食事療法 243名、運動療法 185名、飲み薬の服用 152名、インスリン療法 166名)
  • 糖尿病歴 :1年未満 18 名、1〜2年 21 名、3〜5年 58 名、6〜9年 58 名、10〜15年 60 名、16〜19年 22 名、20〜29年 51名、30年以上 24名

医療スタッフの属性

  • 性別:男性11名、女性 64名
  • 年齢 :20〜29歳 5名、30〜39歳 11名、40〜49歳 25名、50〜59歳 25名 、60〜69歳 6名、70〜79歳 2名、80歳以上 1名
  • 職種:医師 11名、看護師 18名、准看護師 1名、管理栄養士 29名、臨床検査技師 3名、薬剤師 7名、保健師 2名、健康運動指導士 2名、日本糖尿病療養指導士 21名、糖尿病看護認定看護師 3名、その他 3名
  • 勤務先:大学病院 3名、200床以上の病院 19名、200床以下の病院 13名、有床の糖尿病専門の診療所 1名、無床の糖尿病専門の診療所 13名、有床の一般診療所(とくに糖尿病専門でない) 4名、無床の一般診療所(とくに糖尿病専門でない)7名、薬局・薬店 4名、保健所 3名、その他 8名

糖尿病患者さんへの質問

医療スタッフへの質問


*ここでは、極端な摂取制限として、炭水化物の摂取比率を食事全体の40%以下に抑える制限といたしました(一般的には、
 食事全体の50〜60%が望ましいとされています)。

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