近年、血糖コントロールのための「糖質管理」が注目されています。従来の総摂取エネルギー量と栄養バランスによる管理に加えて、食後の血糖値に影響を与える糖質(炭水化物)量の摂取管理(調整)を行うことで、より効果的な食事療法につなげられないか、専門家の間で様々な議論が行われています。
なかでも間食(嗜好食品)は、糖質量の高い食品も多く、1日の指示エネルギー量をオーバーしたり、摂取のタイミングが食事時間とずれることから、1日の血糖変動を乱す原因にもなりがちです。良好な血糖コントロールを維持するために、医療スタッフは患者さんの間食摂取状況を把握し、状態に応じた適切な指導が求められます。その際の1つの手段として、間食コントロールのための糖質管理・指導は、食品を摂取した際の血糖値への影響に目を向けてもらうきっかけ作り、食品選択や量の調節への意識を高めるテーマとして、活用が期待されるところです。
ここでは、糖尿病ネットワークでは、2012年8月に糖尿病患者さんと医療スタッフへ行った「糖尿病患者さんの糖質管理」に関するアンケート調査の結果をご紹介いたします。食事療法はもとより、糖質管理という面から間食指導の参考にしていただけましたら幸いです。