サマーキャンプ「思い出の記録」より


 

 
 


 

  

自分をよく生かす
 


 



グリコの会 小芝桂一 

 
  「一病息災」糖尿病と上手につき合い病気に支配されずに、肯定的、発展的にとらえて生きていきましょう、などと雑誌にはよく書かれている。読んだときは、なるほどと思うが実際には自分自身の病気に対する甘えなどから、発展的に考えられないときもあり、私はまだ糖尿病と上手につき合いはできていないのが現状です。
 今回のテーマ別懇談会で出された意見の一部を読んでいると「糖尿病に対する自分自身のマイナスイメージをなくすこと」「糖尿病になったことで、ありのままの自分を見つめ直すことができ、より有意義な人生を送ることができるのではないか」など、私にはとても参考になりました。
 病気に対する甘えを減らしていくための私の対策は、「人任せにはできない、自分をどう使っていくかを考える」ことかなと思っています(ちょっと哲学してみました)。
 

 


 

  

テーマ別検討会(抜粋)
 


 



企画担当 グリコの会 

 



 テーマ
 
結婚・出産についての悩み
 
  

ヤング 

   
 質 問 ・結婚へと進展していくうえで、本人同士はよくても周囲の理解が得られるか不安
・好きな人に糖尿病と告白してしまうと、せっかくの関係もくずれてしまいそう
・子供が欲しいが、無事出産できるか不安
・妊娠したいが、コントロールがよくない
  
 意 見 ・時期をみて早めに打ち明け、勇気を出して病気を公にし、二人でがんばる
・相手、その家族に病気のことを十分理解してもらってから結婚する
・夫と二人三脚でコントロールしながらいけば、すてきな子供が授かり無理せず産むことができる
・病気のことを打ち明けて、それでも理解がないようなら、そこまで自分のことを思ってくれていないのだと思いあきらめる
  
Dr.のアドバイス ・好きな人の理解については、本当に好きな人ができたら、受診日に病院につれてきて紹介してください。きっと力になれると思いますよ!
・妊娠希望の女性は必ず総合病院(内科、眼科、産科、小児科)のチーム医療がゆき届いた病院に通院すること、必ず主治医の許可を得て妊娠すること(計画妊娠)
・コントロールについては、FBS≦100、2時間後BS≦120が目標。目標達成のためには、インスリンの導入(頻回注射 or CSII も必要)
  



 テーマ
 
低血糖について
 
  

ヤング 

   
 質 問 ・低血糖の感覚がない
・夜中の低血糖時、補食の加減がわからない
・仕事中、低血糖になったと思っても人の目がきになり、隠れてこそこそジュースを飲んだり、お昼まであと少しと思うと、そのままがまんしている
・激しいスポーツをしていて、いつ低血糖になるか不安で、思いきりスポーツができない
  
 意 見 ・低血糖には個人差があるため、自分の低血糖症状を覚える
・低血糖になる要素をなくす
・1単位を原則として補食する
  
Dr.のアドバイス ・補食については、ジュース、キャンディなど、すぐ血糖が上がるものを最小限にとどめる(低血糖時、血糖を上げるホルモンが分泌された後で高血糖になる)
・低血糖の感覚については、罹病期間が長くなると、神経障害のために低血糖状態を自覚せずに昏睡になる場合がある(無自覚性低血糖)。コントロールがいいほど(グリコが低く安定している)起こりやすい。家人にグルコガン注射を指導しておくことが必要
・スポーツの前に補食する(インスリンは減量しない! 効果が持続しやすいサンドイッチ、おにぎり、バナナなど)
  



 テーマ
 
仕事―社会の糖尿病に対する理解不足について
 
  

ヤング 

   
 質 問 ・職場でどの程度の範囲まで病気のことを知らせるべきか
・健康チェックで試験に落ちる
・大事な仕事からはずされたという経験がある
・一般的にインスリン非依存型糖尿病の人が多いので、インスリン依存型糖尿病との違いを理解してもらえない
・糖尿病は、ぜいたく、なまけ病と思われている。糖尿病には2種類あって、ストレス、ウイルスでなることもあるということを知ってほしい
  
 意 見 ・身近な人達から少しずつ説明していく
・仕事など健常者と同様にこなせるという実績をつくっていく(堂々と人前で注射を打っていく)
・職場では上司、学校では担任の先生に、自分からいう努力をしてほしい
・思い切っていってしまえば、自分が思っているほど他人は気にしていない。勇気一つ…!
・注射を打っていても普通と同じ生活をしていれば、最初は注射を打っている、とビックリしていても、自然と気にしなくなる
・社会の人々に糖尿病は、食事、運動、インスリン注射、血糖を管理していけば普通の人生を送られることを啓蒙することが大切
・ヤングDMサマーキャンプを通して一般の人々の関心を高めたり、マスメディアや学校の教科書でもっと取り上げ、理解してもらう
・新聞の取材、TV報道を行い、糖尿病について、症状、治療だけを放送するのではなく、治療、食事を守れば普通に仕事ができることを放送してほしい
・糖尿病に対する自分自身のマイナスイメージをなくすこと!
・この病気のパンチを受けた代償として、真剣につき合える友達ができたり、また人生についても強く考えたりするようになり、糖尿病をもたない人よりも、より有意義な人生を送ることができるのではないか
・糖尿病は、上手につき合っていけば、決して怖くないことを日頃の生活の中で理解していってもらう。長い人生、ヤケになって食べ過ぎたりすることもあるが、スキッとしたら翌日から気をつければいい
・医師の許可のもと、定期的にハメをはずしてもいい日をつくっては…?(ただし、自分の血糖を十分把握したうえで行うこと)
  
Dr.のアドバイス ・職場では、やはり勇気100 %ぶつかってみるしかないと思います。最初から堂々とインスリン注射もしてみてください。そして糖尿病に甘えず仕事をこなし、実績をつくることです。きっと周囲の見る目も少しずつ変わり、あなたは人一倍輝き出すでしょう。キャンプの中にも、そんなヤングがたくさんいますね。がんばれ!
・学校では、ある程度、閉鎖された世界であり、理解を得るのが難しいかもしれません。養護の先生や担任の先生のお力が必要です。友人や同級生にわかってもらえず悩んでいる場合は、病院から学校に働きかけてもらうようお願いしてみてください。信頼できる主治医なら必ず力になってくれることでしょう
  



 テーマ
 
ヤングとの関わりをとおして
 
  

スタッフ 

   
 質 問 ・糖尿病に対する不安をどう受けとめればいいのか
・食事指導をしている自分の生活をふりかえると後ろめたい
・話をじっくり聞く時間がない
・指導内容がワンパターンになり、個別の看護ができない
・勤務交代が支障になり、信頼関係がなかなか得られない
  
 意 見 ・相手の立場に立って、一緒に考えてみることが大切
・看護婦に糖尿病外来専門の資格制度を作り、日常の相談は看護婦が担当し、コミュニケーション不足を補う
・ヤング外来を設け、ある程度、定期的に顔をあわせるようにする
・医療スタッフの間にも、糖尿病(とくにインスリン依存型糖尿病)を正しく理解していないため、ヤングの気持ちを傷つける発言・行為がみられることがよくある。システム上の問題を議論するのも大切だが、まず勉強して自分自身を磨くことが肝要
  



 

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