EAST CLUB LETTER, VOL 15DEC, 9, 2005

 
本年度第2号を
お届けします

 今年も残り少なくなりました。本年度第2号は9月中の発行を目指しましたが、この時期になってしまいました。
本号では5月の総会でご講演いただいた北岡先生の講演録と40人近い参加者で盛り上がったサマーキャンプの模様をお届けします。
 バーベキューや愛媛のDMカンファレンスなどのニュースは次号でご紹介予定です。
 EAST CLUB 通信を定期的に発行するために会員の皆さんの投稿をお待ちしています..

T.M.

2005年度最初の勉強会

北岡治子先生を迎えて
「血糖認識トレーニング(Blood Glucose Awareness Training:BGAT)とは?」

恵清会病院内科
北岡治子

 BGAT はCox DJ らによって考案された、血糖に関する外部キュー(食事・運動・インスリンの血糖に対する効果)とともに内部キュー(血糖がおよぼす身体症状・作業能力・気分や感情)について学習し、低(高)血糖の認識を高めるトレーニング法です。
 これは、従来の患者教育用マニュアルと異なり、1. いつ血糖が高く、あるいは低くなりそうかを予想できるようになることと、これらの低血糖や高血糖をどのように防ぐかを学ぶ(夜間低血糖防止に特に重要)、2. BGATによって、血糖が高いあるいは低いことを知る手がかりとなる症状をよく認識できるようになる、3. これらの低血糖や高血糖をどのように効果的に治療するかを学ぶ、の3点に目標が設定されています。
 具体的には、まず週1回2時間、計8回のクラスでマニュアルの内容を講義し、ホームワークとして“血糖日記”をつけることを学びます。最初は身体症状キューに目を向けることから始まり、順次テーマを追加しながら、個々の身体自身から生じる高血糖や低血糖の手がかり(キュー)を見つ け、食事や運動、インスリンの効果がその時々に血糖にどのような効果を与えているのかをよく理解していきます。実際に血糖を自己測定し、推測した血糖値と実測値とをエラーグリッド(図1)に照らし合わせて、自分の血糖の推測がA= 正確な推定、B=良性エラー、C=治療し過ぎのエラー、D=見落としのエラー、E=治療を誤らせるエラーの各ゾーンのどれにあたるかを判定します。自分の血糖の推測の正確さを判定するとともに、高血糖や低血糖の原因となった行動を記入して分析し、フィードバックしていくという方法です(図2)。
 作業能力キューや気分/感情キューは日本では低血糖の教育にあまり用いられていませんでしたが、これらの症状は軽度の低血糖のときから出現し、自律神経症状が消失してしまった患者さんでも最後まで保たれることが強調されています。
 米国においては長期的、多数例での検討が行われ、重症低血糖発作やそれに伴う事故の頻度の低下が報告され、行動学的手法を駆使した本トレーニングの有用性が認められています。是非、1型糖尿病の皆様がこのトレーニングをひとつの糖尿病療養のツールとして利用していただければ幸いです。

 北岡先生にはご多忙の所を大阪からお出でいただいた上に、私たちの無理なお願いをお聞きいただき講演録をお寄せいただきました。有り難うございました。なお、B-GAT のマニュアルは北岡先生が翻訳され診断と治療社から発売されています(血糖認識トレーニング、北岡治子訳、診断と治療社、2800円)。購入される患者さんの経済的負担をできるだけ少なくするために、印税をご辞退されたと伺っています。注文すればお近くの本屋さんで入手可能です。是非、講読して勉強されることをお勧めします。

T.M.


ナイトサファリとイタリア料理
    ―今年のサマーキャンプー

 今年のサマーキャンプは9月10、11日の一泊二日で那須高原に出かけました。昨年を大幅に上回る37名の皆さんに参加していただき、2日間にわたって楽しい時間を過ごすことができました。幹事の皆さん本当に有り難うございました。
 今年は、一日目はゆっくりで、午後1時半に埼玉新都心に集合し、5時前に那須のホテルモンターニュに到着しました。200gの那須牛のステーキがメインの夕食の後、7時過ぎからサファリパークへ出発。700頭以上の動物が放し飼いにされている中をバスでめぐりました。圧巻は動物への餌やりで、キリンからはじまり、鹿などを経由して最後の象まで。バスの窓から餌を与えるとキリンの大きな舌に触れたり、象の鼻の穴から息を吹きかけられたりと、なんとも楽しい40分でした。ホテルに帰ってからは例年のごとく深夜までいろいろな話に花を咲かせ、遅い人たちは午前4時過ぎまで話し込んでいたようです。10日はあいにくの小雨模様でしたがアジアンバザールでネパールやバリの民芸品などの物色を楽しみ、行列のできるイタリアンレストラン、Gioia Mia へ移動。とても食べきれないくらいのボリュームのパスタコースを満喫しました。このレストランは非常に有名な人気店とのことでしたが、私たちが食事を終えたときには確かに何十人もの人たちが外で順番を待っていました。参加された方は、あの感激をもう一度、参加されなかった方は是非次回からご参加下さい。



 左から、前菜(クリームチーズ、スモークサーモン、テリーヌなど)、茄子とベーコンのトマトスパゲティ、デザートもボリュームたっぷり。なお、昼からワインは飲みませんでした。なお、コントロールの良いベテラン患者さんは、前菜で1回目、パスタで2回目、デザートをたっぷり食べるために3回目の注射をしていたことを申し添えます。

次回の講演会

毎日ライフ7月号「1型糖尿病の生活ガイド」で紹介されたカール・ビルボさんにお出でいただき、2006年3月12日(日)に開催予定です。通訳がつきますので、安心しておいで下さい。会場は未定です。