East Club 通信2001年度 第2号 通巻 8号
発行日 2001.9.23  
    前号 次号
 

 突然の秋の訪れを感じさせる今日この頃ですが、皆さんお変わりありませんか。本号では、8月に盛況のうちに行われた、サマーキャンプの報告と、昨年の総会で埼玉社会保険病院院長で埼玉県糖尿病協会理事長の鈴木裕也先生に講演いただいた食欲調節の話をお届けします。糖尿病の食事療法はストレスがたまるものですが、どのようにすれば、上手な食事療法をすることができるのかを、食欲調節の仕組みから解説いただきました。また、10月のバーベキューも間近に迫っています。たくさんの方の参加をお願いいたします。



 4回目を迎えたサマーキャンプ

 サマーキャンプに参加して

 
 

 

 

 

 2001年度 East Club Summer Camp 参加報告

 バーベキューのお知らせ
 糖尿病ウォークラリーのお知らせ
 East Club 糖尿病教室 

 強敵!「食欲」の仕組み
  ― その裏側をさぐる ―

    「もーダメ!もう食えない」というとき、皆さんは胃袋の中がいっぱいになったように感じていることと思います。実際もその通り。胃袋はふうせんのように膨らんでいます。胃の壁が張ると「もう、入りません」という満腹信号が脳に行きます。この信号がでたときは膨満感のような満腹感を感じます。例えばカロリーのない水を大量に飲んだり、こんにゃく類をたくさん食べてもおこります。これは、消化しきれないほどの大量の食物が、いちどきに消化管に入ってしまうことを防ぐという役目を持っています。これが第一の食欲コントロールシステム。したがって、胃が空になるとお腹がすきます。
   「今日は朝めしが遅かったから、まだ腹がすいてないよ」などといっている日曜日の昼飯時。こんな時、胃の中にはそれほど食物は残っていません。それでも空腹感がこない理由は次のシステム。肝臓にグルコースなどの栄養素が蓄積されていると、肝臓から脳の食欲中枢に「まだ、急いで食わなくても大丈夫」という連絡が神経を介して伝わっています。これは、栄養が体内に吸収されたことを確認した上で出る満腹感です。したがって、食べてから消化吸収され、栄養素が肝臓に到達するまで、約15分ぐらい経ってからでなければ感じない満腹感です。ですから、満腹感を感じる前にカロリーの高い食べ物をすばやく大量に食べてしまうと食べ過ぎてしまいます。このシステムは、一方では、こんにゃくなど栄養のないものを食べても、見破ることができるシステムです。ノンカロリーのものを食べた場合には、肝臓に栄養が送られてこないので、胃を通過してしまえばまた空腹を感じるようになります。したがって、ノンカロリーの食品を食べて空腹を紛らわすという方法もなかなかうまく行かないのは、このようなだまされない食欲コントロールシステムが体内にあるからです。ウームなかなか強敵。
   「来たー!低血糖!」ご存知血糖値による食欲の調節ですが、これは血液中のグルコースが不足して危険が生じたときの警報機としての働きがあり、強い空腹感によって摂食を促します。特に、甘いものが欲しくなるというように、非常に良く目的にかなったシステムになっています。血糖値が高くても満腹感はあまり感じません。アクセルが主でブレーキはあまりありません。
   「まさか糖尿病だなんて…。10キロもやせちゃったよ」インスリンでキチンとするとちゃんともとの体重に戻ります。最近発見されたレプチンというホルモンは、脂肪細胞から分泌され、大局的に栄養の蓄積状態を知らせ、摂食量を調節しています。その人らしい体格、体型が保たれます。消化器の病気や手術などで長期間食べられずにやせてしまった時、元の体重まで一気にもどって、そこで落ち着く現象はこのシステムによると考えられます。頑張ってダイエットして体重を減らしても、ジリッ、ジリッと元に戻されてしまうあの底力はこんなシステムがあるからです。かなりの強敵。
   「ごちそうさま」「おいしい桃をいただいたのでデザートにどうぞ」「ええ、でもお腹いっぱいいただきましたから」「でも、食べられるでしょ」「じゃあ、いただきます」これは、あなたの自由になる別枠の食欲。
   人間には、空腹を我慢するとか飢えに耐えるという能力も備わっています。しかし、目の前に食べ物があったり、容易に手に入る場合には、我慢より栄養確保の本能の方が優先してしまいます。これは、すべての動物にそなわっている本能のシステム、地球上で生き抜き、種を保存し繁栄させるための必須のアイテムです。ダイエットはこれらのシステムに打ち勝たなければ成功しません。
  さて、どうする?一つ確かなことは、「モチベーション」をもってダイエットをしなければ絶対にうまくいかないということ。
   その上で、食欲との戦い。さて、どうする?回答は次号からの皆さんの工夫話。失敗談、成功談、名案を。

前号 次号



 

 最初のページに戻る


このページへのお問い合わせ/ご意見はeast_club@hotmail.comまでお寄せください。
(c) 2001