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        発行日 1998.4.10
 

 大変遅くなりましたが、 East Club 通信 第2号ができました。今回は、昨年開催された「小児若年糖尿病全国ジャンボリー」、「ウォークラリー」、「バーベキュー会」のことを記事にしてみました (ちょっと見づらい写真付き)。そして、糖尿病教室にて前回に引き続き、「インスリン依存型糖尿病はなぜ起こるのか ―その2―」を丸山先生に書いてもらいました。その他いくつかの情報を載せましたので読んでみてください。

 小児若年糖尿病全国ジャンボリー 

 ジャンボリーは、全国の小児若年糖尿病の人たちの交流を目的として1979年の7月に鹿児島で第1回目が開催されました。その翌年の8月には各都道府県のヤングの育成を目的とした、「全国トップセミナー」が東京で開催されました。その後、1年おきにジャンボリーとトップセミナーが開催されるようになりました。埼玉県でも3年前にジャンボリーを開催しました。そして、そのときのヤングと医療スタッフが中心となり、埼玉ヤングの会 (East Club) を発足することになりました。ジャンボリーとトップセミナーを簡単に説明すると、
  ジャンボリー  = 遊び中心の集まり
  トップセミナー = 勉強中心の集まり
と言えると思います。
 今年は和歌山県でトップセミナーが開催される予定です。他県のヤングと交流してみたい方や糖尿病の新しい情報等に興味のある方、ぜひ参加してみてください。

 ウォークラリーに参加 

 大好評だったバーベキュー会! 

 
 East Club 糖尿病教室

インスリン依存型糖尿病はなぜ起こるのか ―その2―

 今回は、なぜ膵島細胞が外敵と誤認されるようになるのかお話ししたいと思います。
 私たちの体を構成する細胞は蛋白質からできています。この構造は細胞によって少しずつ違います。私たちの周囲には、細胞を構成する蛋白質と非常に似通った物質が存在しています。たとえぱ、 CoxackieB4 と呼ぱれる風邪の原因になるウイルスがありますが、このウイルスには、インスリンを造る膵島のβ細胞の蛋白質と非常に似通った部分があります。ウイルスに感染すると血液中にウイルスに対する抗体という物質ができますが、IDDM の息者さんの血液中にはこのウイルスに対する抗体が非常に高率に認められます。このウイルスにかかった人のうち、IDDM になりやすい体質の人ではウイルスと膵島β細胞が間違われて、膵島細胞に対する攻撃が開始されるのではないかと考えられています。
 また、食事も重要なきっかけと考えられています。IDDM は欧米、特に北欧諸国やイギリスで多く、日本やアジアの国々では少ないことがわかっていますが、これを牛乳の摂取量で比較すると牛乳摂取の多い国ほど IDDM が多いことがわかりました。南太平洋のサモア諸島には IDDM が見られませんが、この島の人たちがニュージーランドに移住するとその子供たちには IDDM がおこることもわかりました。サモアでは牛乳を飲む習慣がなく、牛乳が IDDM の発症に関係しているのではないかと考えられるようになりました。近年、分子生物学の進歩により、牛乳に含まれるA1カゼインという蛋白質が、膵島β細胞の蛋白質ときわめて類似していることがわかりました。そして、IDDM のモデルとなる実験動物をA1カゼインを含まない餌で飼育すると、糖尿病の発症率がきわめて少なくなることも明らかにされました。さらには、アフリカのマサイ族は牛乳を飲んでいますが、やはり IDDM はみられません。マサイ族の飼っているマサイのウシの乳を調べてみると、なんとA1カゼインが含まれていませんでした。このような研究から、新生児、乳児期に牛乳を摂取することも膵島細胞を外敵と誤認するきっかけとなるのではないかと考えられています(大人になっていくら牛乳を飲んでも IDDM になることはありませんから安心してください)。
 このほかにもいくつかのウイルスや食事中の因子が自己免疫のきっかけとして研究されていますが、同じようなきっかけがあっても自己免疫がおこるのはごく一部の人に限られています。次回は、自己免疫反応がおりやすい体質についてお話ししたいと思います。

クイズの答え
    答え A > B > C
 みなさん、できましたか? このクイズはウォークラリーで出たものです。
 ちなみに日常生活においては上の順番ですが、運動や力仕事をして筋肉を使うと、ふとももやうでのほうが速くなることがあります。

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