健康効果がバツグン! 乾物の力

昔から日本にあって、当たり前に使われていますが、実はとても栄養豊かな食品です。
カルシウムやビタミン類、ミネラルが豊富に含まれており、「日に干す」ことによって生の食品では少ない栄養素を摂ることもできます。こうした食品を使わなくなったことが日本人のカルシウム不足の原因のひとつとも考えられます。
エネルギーの少ないものが多く、食物繊維も豊富なので、糖尿病の方の食事療法にも役立てられます。ぜひ煮物やあえ物、サラダなどに積極的に活用したいものです。
生しいたけよりも、干ししいたけのほうが、味、風味、栄養価ともに上回ります。キノコに含まれるエルゴステロールは、紫外線に当て、熱を加えることで、ビタミンD2に変換します。そのため干ししいたけは生しいたけに比べてビタミンD2を多く含むと考えられます。
ビタミンDの成人の所要量は1日に5μgです。干ししいたけ約30gで、食品に含まれるビタミンD2だけで計算すると、ほぼ1日の所要量を満たすことができます。
そのほかにも、血液中のコレステロール値を下げると考えられているエリタデニンが豊富に含まれます。
1日の食事で摂りたい食物繊維の目標量は20gぐらいです。食物繊維は、ヒジキなどにも多く含まれています。ヒジキと切り干し大根の煮物を食べれば、食物繊維をたっぷりと摂れます。こうした料理を常備菜として食卓にのせるようにしたいものです。
切干大根は保存しておくと変色する場合があります。これは、大根に含まれる糖質が変化したものです。変色したものは水洗いをすれば白色に戻ります。
昆布はヨウ素をたっぷり含んでいるのが特徴です。ヨウ素は、ひとの体内にごく微量しか存在しませんが、甲状腺から分泌されるホルモンの構成成分として重要なはたらきをしています。そのため、食物からのヨウ素の摂取量が不足したり、逆に過剰になると甲状腺の働きが衰え、いろいろな障害が起こります。
日本人の最大のヨウ素の摂取源は海藻類です。日本人は昆布、ワカメなどを乾物として1人1日平均5gくらい摂っており、これだけでヨウ素摂取量の多くを占めます。