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Dr.鈴木の
おしえて!糖尿病

糖尿病に認知症が多い

糖尿病があると認知症の発症が2倍以上、なかには4倍以上多いという研究結果が発表されています。しかし、まだ一番多いアルツハイマー型認知症も発症メカニズムが解っていないなど結論を急ぐのは適当ではありません。

ともかく問題は認知症の患者さんの多さです。
 認知症は現在200万〜240万人で、2020年には300万人を越えるといわれます。2010年の認知症有病率をみると65〜69歳で1.5%、以後5歳ごと倍に増加し、85歳で27%(4人にひ とり)に達しています。
 このように加齢による老化が最も大きく関わっています。

恐らく糖尿病があると認知症の発症が多くなり、悪化が加速されるでしょうが、ここではあまり踏み込まず。認知症の基礎を整理しておきましょう。

認知症とは
主要な2つがアルツハイマー型認知症脳血管性認知症です。この2つに分類されない特徴的なものにレビー小体型認知症前頭側頭型認知症があります。

アルツハイマー型認知症
最も多いアルツハイマー型認知症は、恐らくは従来「ぼけ」などと呼ばれたもので、平均的に10年ほどで記憶、失語、失行、失認などが進み、これらを司る脳内細胞の機能が消失するといわれます。
 発症原因はまだ不明で、世界中で活発に創薬をはじめ様々な研究が進められています。アミロイド沈着が併存することから、アミロイドをコントロールすれば抑えられると大きな期待がかけられていましたが、いい結果はでていません。

糖尿病の適切な治療管理が発症予防、進行抑制に有効だろうと思われます。特に適度な身体活動、運動の継続 が有効といわれています。

脳血管性認知症
アルツハイマー型に抜かれましたが、以前多かったのが脳血管性認知症です。脳卒中の後遺症や脳内血管の異常が関わりますから、脳卒中の発症予防が重要です。
 また、脳内の障害を受けた部分やその周辺の機能が失われますから、病態は様々です。リハビリなどによってある程度代償的な機能回復を図れることもあります。

糖尿病であれば正常血圧の維持と良好な血糖コントロール、そのためには適度な運動と食事を心がけるなど糖尿病の積極的な治療管理が脳卒中発症予防に有効です。
 発症後も予後の改善のために適切な糖尿病治療管理は必須です。

脳血管性認知症、脳血管性認知症
レビー小体型認知症はアルツハイマー型とパーキンソン病が重なったような病態で、震えなどから身体動作が上手くいかず、発作時には更に増強されるなど本人、家族などの苦労が更に多くなります。
 前頭側頭型認知症(ピック病など)は性格や行動の歯止めが効かなくなりやすく、家族や周囲の人に思いがけない負担を強いがちです。

認知症は早く専門家に相談する
認知症の少なくとも半数以上を占めるアルツハイマー型認知症が記憶や行動を全消失させる極めて深刻な病気であることがはっきりしてきました。

もともと高齢者に多かったのでしかたがないと考えられてきました。そして対処が遅かったのです。家族が介護に疲れ切った時点でということが多く、認知症専門の施設、ほとんど寝たきりの施設に入所というような選択肢しか残っていないことも多いのです。

アルツハイマー型認知症では、記憶、行動などを司る脳内細胞が機能しなくなり、その数が増えていきます。
 できないことを責めても改善はしません。できること、できたことを共に喜びご本人の尊厳をできる限り守っていくことが基本になります。

高齢者の普通の物忘れでなく、なにか急に能力が落ちたとか、妙にぎごちなくなったように感じられるときは、かかりつけ医に相談してください。薬物的な治療介入の手段もあります。
 また、地域の包括支援センターなどで相談し、介護保険適応の可能性、地域の各種支援サービスも調べておきましょう。

介護保険の認定を受けられると、選任のケアマネージャーが介護計画を立て相談相手にもなってくれます。家族だけで考えるより遙かに多い情報に基づく対応の選択肢が示されるでしょう。
 わが国の健康保険制度は各国の注目を集めていますが、こと認知症に関しては介護保険によるサービスの利用 にも大きな価値があります。

(2014年04月)
一般の方 一般の方 医療スタッフの方
記事内容は公開当時のものです。ご留意ください。
治療や療養については、かかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。
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