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Dr.鈴木の
おしえて!糖尿病

糖尿病と歯周病 

糖尿病は全身を蝕む
糖尿病合併症を予防したり悪化をくい止めるために、定期的に眼底検査、タンパク尿の検査をしますが、糖尿病があると歯周病が進みやすく歯周病から更に体調が悪くなることも大きな問題になっています。
 糖尿病がある方には歯医者さんのチェックを定期的に受けることが強く望まれます。

糖尿病は体中の細胞の栄養分である血液や体液のブドウ糖の濃度(血糖値)が高くなって下がらなくなる、いわゆる高血糖状態が引き起こす病気です。
 血糖値が平均100mg/dL程度に保たれていると全身の細胞は正常に活動しますが、多すぎると過栄養状態になり、かえって毒物として働くようになります。

様々な糖尿病合併症の発症
初期は症状があまり目立ちませんが10年を超えるあたりから、網膜症、 腎症、神経障害など重篤な糖尿病合併症が起こり始め、苦しい闘病生活や健康寿命の減少が起こります。
 全身の細胞、生体コントロールシステムにさまざまな異常や障害が起こります。近年、糖尿病とがんや認知症との関係が注目されるのもご存じの通りです。

免疫力低下と易感染性
なかでも外敵に対する防御機能である免疫システムが脆弱になることも大きな問題です。
 血糖コントロールの悪い糖尿病では免疫システムが脆弱になり易感染性という状態が起こり、けがや皮膚病が治りにくくなる、水虫が多くなる、そして今日のテーマ「歯周病」もとても多くなります。

歯周病とは
私の専門領域ではありませんから、実際には歯科医の先生にしっかり治療してもらいながら、わからないことは質問したり本を読んだりされるとよいでしょう。

歯や歯ぐき(歯肉)部分に、細菌などの感染による歯垢(別称プラーク、バイオフィルム、歯くそなど)が貯まりこれが歯周病の原因になります。
 歯周病になると歯肉に炎症(歯肉炎)が起こる、歯肉に細菌などの常在するポケット(歯周ポケット)ができる、さらに重症化すると歯や歯根もいたんでしまい欠歯に至ったりします。
 50代の日本人の半数に歯周ポケットが見られるといわれ、糖尿病の血糖コントロールが悪いと歯周病は悪化します。
 歯周病は歯を失う主要な原因疾患で、全身的に内科的疾患の増悪につながるといわれます。

歯磨き、歯間ブラシなどの励行
歯周病を予防するは、まず第1には丁寧な歯磨きを続けることです。そして、定期的に通院し歯科医の診察を受けましょう。とれにくくなった歯垢の除去と治療をしてもらい、どの位の間隔で通院するのがいいか相談しましょう。

歯周病による歯のぐらつき、欠歯などが起こったり、歯周ポケットから悪臭がでるようになると、悪臭に自分だけ気づかず周囲の人が迷惑するというようなやっかいな事態も起こります。
 歯磨きだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなども必要になります。

血糖のコントロールが重要
歯周病の増悪を避けるためには糖尿病による持続的な高血糖も避けなくてはなりません。適切な糖尿病治療を受け、運動や食事の自己管理をします。
 薬物治療など糖尿病の治療も日進月歩ですから、かかりつけ医と相談してときどき専門医や専門病院での検査・診察を受けることも勧められます。

今年糖尿病の血糖コントロール目標が「HbA1c値を7%以下にしよう」とシンプルになりました。高齢などで難しいときは8%、さらに改善できるときは6%を目標にします。覚えておきましょう。

糖尿病と歯周病の治療は二人三脚
歯周病はごくあたりまえの疾患として軽視されていた面があるのですが、いまでは非常に多くの人を巻き込んでいる深刻な疾患であることがはっきりしています。
 糖尿病の方は、糖尿病といわれたらためらわず糖尿病治療を始めると共に歯医者さんの定期的な通院も開始しましょう。

80歳で自前の歯が20本以上残っていることを目指そうという運動がありますが、歯周病の治療は、年をとっても健康で食事を美味しくいただけるなど健康寿命を伸ばし確保するための重要な鍵を握っています。

(2014年01月)
一般の方 一般の方 医療スタッフの方
記事内容は公開当時のものです。ご留意ください。
治療や療養については、かかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。
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