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Dr.鈴木の
おしえて!糖尿病

2型とは違う病気!1型糖尿病

1型の患者さんに「2型糖尿病と勘違いされることが多くてこまる」といわれることがあります。今回は少し1型糖尿病を説明しましょう。

日本の1型糖尿病は国際的にみると少なく、患者さんの数は1万人から2万人程度と推定されています。発症原因 に関する研究は活発ですがまだ確定できておらず、一般的に自己免疫疾患(たとえば関節リュウマチ、膠原病など)の一種ではないかといわれる2型糖尿病とは違う病気です。

1型糖尿病の発症は寝耳に水
血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンが急激に出なくなると激しい高血糖状態が起こり、専門的な治療を要するケトアシドーシスに進むことが少なくありません。
 1型糖尿病が発症すると、このごろひどく体調が悪いと思っているうちに昏睡状態が起こり、救急車で運ばれ気 がついたら病院にいたという患者さんも少なくありません。本人も家族もびっくりから始まります。

年齢に関係なく突然発症し、数週間とか数ヵ月でインスリンを分泌する膵臓ベータ細胞の機能が失われます。数年かけて徐々に進行するとか、分泌機能が一部残るケースもあります。

インスリンを適切に補給すれば健康人と変わらない
成長ホルモンの足りない人に適切な時期に成長ホルモンを注射すると身長が伸びるように、1型は適切にインスリンを補給できれば健康な人と変わらない生活ができます。  いずれにしても毎日注射などでインスリンを補給することが絶対条件になります。

このごろは野球投手、力士、レスラー、自動車レーサー、エアロビなどのプロから、職場の重責を果たすサラリーマンなど様々な領域で活躍する1型糖尿病の人が増えています。また、仕事のプロが1型糖尿病を発症してそのまま仕事を続けられるケースも増えています。

ただ、小児期に発症された方などに、家族の支えも得て成長し学校を終えて社会生活をするという長い過程のなかで、自己管理や治療がうまくいかないことが起こり体調を崩されてしまうケースも見られます。これが長く続くと2型糖尿病に似たコースになりがちです。無論、これは成人後発症1型の方にも起こりえます。

インスリン注射と低血糖
インスリンの改良が進み、注射器具も使いやすくなり、血糖値も自分で測れるようになりましたが、患者さんの 生活は十人十色でそれぞれ異なり、ひとりの患者さんでも日によって違うのです。
 主治医と使うインスリンの種類と基本的な量を決めたら、あとは自分で工夫しながらやっていくことになります。細かすぎてうまくいかないとか、生活が荒れていて難しいとか、克服すべき課題や難しさもそれぞれ違います。
 独立された方の医療費の問題も深刻さを増しています。

もうひとつインスリン注射には低血糖という問題があります。予定して打ったインスリン量が多すぎると低血糖の危険が出てきます。

たくさん運動をすることになったとか、食事がちゃんとできなかったときなどは、補食といって食べなれている食品を少し摂ります。
 また、低血糖かなと感じたときにはブドウ糖など血糖値を早く上げてくれるものを摂ります。ただ、罹病歴に長い患者さんでも思いがけないときに意識がなくなって倒れることが絶対ないとはいえないのがこの病気の泣き所です。転ばないように注意していても、転ぶときには転んでしまうのとちょっと似ています。

低血糖が起こったら
少し意識があれば周囲の人が本人の持ち物からブドウ糖や砂糖などを見つけて飲ませるとか、甘い缶ジュースを飲ませるなどすれば意識はすぐに戻ります(SU薬など強い経口糖尿病薬の低血糖はもっと重くなることがあります)。救急車で搬送して医療機関でブドウ糖の点滴などを受けると意識はすみやかに戻ります。
 救急車が来る前に血糖値をあげる拮抗ホルモンが働き意識が戻ることもありますが、念のため搬送して医療機関でチェックを受けるといいでしょう。
 もし1型糖尿病の方と知り合ったときには、インスリン注射を頑張っている、普通の人として付き合ってください。

(2012年12月)
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記事内容は公開当時のものです。ご留意ください。
治療や療養については、かかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。
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