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Dr.鈴木の
おしえて!糖尿病

糖尿病と骨

糖尿病の人は骨が弱くなる?

糖尿病と骨 からだを支える硬い骨。その強度を保つために、からだの中では常に新しい骨と古い骨が入れ替わっています。糖尿病やその予備群になると、その新旧の入れ替わりに問題が起き、骨の質が低下するといわれています。

骨の入れ替わりは、新しい骨を作り出す骨芽細胞と古くなった骨を壊す破骨細胞によっておこなわれます。この働きは、年齢を重ねるごとに自然と弱くなるものですが、糖尿病患者さんは健康な人に比べ、骨の入れ替わるスピードが遅いといわれています。

骨の入れ替わりが遅くなると、人によっては骨密度が上がることもありますが、それは古い骨や痛んだ骨がそのまま残っている状態でもあります。

糖尿病になるとカルシウム不足になる?

それでは、骨の原材料となるカルシウムに糖尿病はどう影響するのでしょうか。詳しい原因は、まだ十分には解明されていませんが、以下にはひとつの学説を紹介します。

食事でからだの中に取り入れられたカルシウムは、腸で吸収されます。その吸収に欠かせないのが、活性型ビタミンDです。活性型ビタミンDは、ビタミンDを材料に腎臓で作られますが、それを助けるのがインスリンです。インスリンの量や働きが不十分な糖尿病患者さんでは、せっかく摂ったカルシウムも、健康な人に比べ吸収されにくくなることがあります。

一方、からだの外に出てしまうカルシウムの量にも糖尿病は影響します。破骨細胞に壊された骨は、カルシウムやコラーゲンとなり血液中に溶け出しますが、からだは血液中のカルシウム濃度を一定に保とうとします。そうして血液中に溶け出したカルシウムも、結局高血糖で多尿になると、余分な水分ととも尿としてからだの外に出てしまいやすくなり、カルシウムがたりなくなる事態も考えられます。

丈夫な骨を保つには?

骨の原料になるカルシウムの摂取目標は、1日600mgです。ですが日本人の平均摂取量は、1日500mg台。100mg近く足りていないことになります。カルシウムは、一定量以上は吸収されないので、摂りすぎを気にする必要はありません。自分の必要エネルギー摂取量の範囲内で、600mg以上の摂取を目指しましょう。牛乳なら200gで200mg、もめん豆腐なら150gで180mg、納豆なら50gで45mgのカルシウムが含まれています。

あわせて、カルシウムの吸収に必要な活性型ビタミンDの材料となるビタミンD、骨形成を助けるビタミンKも多くとるようにしましょう。ビタミンDは鮭やサンマなどに、ビタミンKはほうれん草やだいこんなどに多く含まれています。これらの食材も、必要エネルギー摂取量の中で、バランスよくとりましょう。

また、運動も骨を強くするためには大切です。このときの運動は、筋肉を鍛えるウエイトトレーニングが効果的です。といっても、急に負荷の大きな運動をするのは禁物です。それ自体が、骨折や関節を痛める原因になりかねません。まずは自分のからだの状態に合わせて、無理をせず続けましょう。すでに糖尿病の治療をしている人は、主治医に相談し指示をあおぎましょう。

(2008年05月)
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記事内容は公開当時のものです。ご留意ください。
治療や療養については、かかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。
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