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Dr.鈴木の
おしえて!糖尿病

なぜ糖尿病になるの?その1

糖尿病の“糖”はブドウ糖

 糖尿病の“糖”とはブドウ糖を意味します。ブドウ糖は、筋肉や血液、内臓を働かすためのエネルギーとなります。これは、主食として食べたご飯や麺類、パンなどの糖質食品から摂ることができます。これらを食べると消化・吸収されブドウ糖となって肝臓へ送られます。その一部は脳や筋肉で利用、残りのブドウ糖は肝臓内にグリコーゲンとして蓄えられます。このように、食物を食べて体の中で食物の栄養素が分解し、体を作る材料を合成したりエネルギーに変わり、それらが体のさまざまな働きとなるーーこの働きとプロセスを“代謝”といいます。

イラスト

 体内でのブドウ糖の運搬は、血液によって行われます。血液の中にとけ込んだブドウ糖を「血糖」といい、その濃度が「血糖値」です。この血糖値は、健康な状態では常に一定に(空腹時血糖値126mg/dL 以内)調節されており、正常より高くなると膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが血糖値を下げる働きをします。インスリンは、ブドウ糖が筋肉の細胞などでエネルギーとして使われるのを助け、血糖値を下げます。

血糖値の高い状態が続くと血管や神経が冒されます

 糖尿病は、インスリンの作用が不足して起こる病気です。インスリンの作用が不足するために血液の中にブドウ糖がだぶつき、血糖値が高くなってしまうのです。インスリンの作用不足には、膵臓のインスリンを作る出す(インスリン分泌)能力が低下してしまうことと、インスリンに対する細胞の感受性が悪くなることのふたつの原因があります。

 この状態が慢性的に続くと、体内のブドウ糖をエネルギーに変えるなどの代謝が悪くなって、果ては血管や神経にも異常をもたらしてゆくことになります。このように、糖尿病は血糖値が高くなる病気というだけでなく、高血糖によって全身がむしばまれていく全身の病気であると認識する必要があるのです。 血糖コントロールの大切さ

 糖尿病の症状は気付きにくく、多少血糖値が高いくらいでは全く症状のない人がほとんどです。しかし、多少の高血糖でも合併症は着実に発症・進行していきます。“症状がないから大丈夫”なのではなく、高血糖がひどくなると初めて、のどが渇く、オシッコが多い、トイレが近くなる、体がだるい、疲れやすい、食べてもやせる、といった症状が現れるのです。糖尿病による高血糖状態は、医師の指導を受け治療を守り“血糖をコントロール”できれば、確実によくすることができます。きちんと血糖コントロールを続けていけば、高血糖によって起こるさまざまな合併症を防ぐことができ、健康な人と変わりない状態を保つことができるのが糖尿病なのです。

(2006年10月)
一般の方 一般の方 医療スタッフの方
記事内容は公開当時のものです。ご留意ください。
治療や療養については、かかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。
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