気温が高くなってくると、食欲がなくなって塩辛い物ばかり食べる人、夏やせ予防との名目で大食いになる人などを見かけます。「糖尿病に関する食事療法は十分理解した」「糖尿病食は健康食といわれて頑張っているから大丈夫」と思い込んでいませんか? 糖尿病とともに密やかに忍び寄ってくる生活習憤病に罹らないように、食事をチェックしてみましょう。
1.肥満になっていませんか?
BMI [体重(kg)÷身長(m x m)]が22になるように目標を立てましょう。
食事療法のポイントは、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回らないように注意することと、体に必要な栄養素を過不足なく、摂ることです。
- 朝食を抜いていませんか?
- 夕食の量が多くありませんか?
朝・昼食を少なく、夕食が多いと体脂肪がたまりやすくなります。
- 肉魚の種類が偏っていませんか?
体重を減らすために運動量が増すと、ビタミンB1やB2の消費が多くなります。ビタミンB1は豚肉に、ビタミンB2はレバーや乳製品に比較的多く含まれます。
- 野菜の種類が偏っていませんか?
ビタミン・ミネラル・食物繊維を多く摂るために食品が偏らないようにしましょう。
2.血圧の管理は出来ていますか?
血圧の上昇は、肥満・ストレス・塩分の摂り過ぎなどさまざまな要因が挙げられます。国民の栄養調査によると、最近の日本人の塩分摂取量が徐々に増加し、1日約13gといわれています。
貴方の塩分摂取量はいかがでしょうか。1日10g未満が推奨されていますが、8g未満を、目標にしましょう。
- 主食に、ご飯よりパンや麺類を選ぶことが多い。
パン・麺類(うどん・そば・素麺・スパゲッティ)には、一食当たり約0.7gの塩分が含まれています。米飯を基本にして、1日1食だけパンや麺を楽しむようにしましょう。
- 外食が多くありませんか?
外食のときは味が濃くなりがちです。また、血圧を下げる作用があるカリウムを多く含む野菜類が不足しやすくなります。
- 麺類のときは、汁を残すことで塩分を1〜2g減らすことができます。
- 一皿物・丼物は米飯に濃いタレが染み込んでいることが多いので、注意が必要です。少し残すようにしましょう。
- 何にでも醤油やソースをかけていませんか?
料理が目の前に出てくると、まず、醤油やソースをかける人がいます。たいていの料理は味が整えてあるものです。始めに何もかけないで食べてみましょう。ソース・醤油は、ひとかけで塩分1〜2gに相当します。
- 香辛料・酢・ハーブなどを使って、薄味に慣れましょう。
3.コレステ□一ル値・中性脂肪値は正常ですか?
食生活の偏りや、運動不足でコレステロール(特に悪玉と言われるもの)や中性脂肪が増えてきます。
ステーキはサーロインよりヒレを使い、魚は、さば・秋刀魚・いわしを食べ、毎食、さまざまな野菜をたっぷり食べる。そして夕食は軽めにする。
4.やっぱり糖尿病治療食は、健康食!
以上のように考えてくると、糖尿病食事療法の優れた点がわかります。自信を持ちましょう。