HealthDay News

2021年03月31日

健康的な生活習慣に改める秘訣は?――AHAニュース

 心臓と脳の健康を維持するために必要な、簡単な7つの行動が明らかにされている。それらを実践すると、心臓や脳の健康のほかに、多くの慢性疾患の予防にも役立つ可能性がある。しかし、それらを実践している人は多くない。何が人々の行動を妨げているのだろうか?

 米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の心理学教授であるDolores Albarracin氏は、その答を、「健康維持のための日々の習慣は、例えばワクチンを1回打てば翌年まですっかり忘れてしまっても問題ないという類のことではない」と解説する。

 明らかにされている7つの行動とは、禁煙、健康的な食事、定期的な運動、適正体重の維持、血糖値・血圧・コレステロールのコントロールのことで、「Life's Simple7」と呼ばれる。これらを継続することで心臓病や脳卒中のリスクの大半を一掃でき、かつ認知症のリスクも抑制できる。逆にこれらを実践しないと、数々の慢性疾患のリスクが高まる。米疾病対策センター(CDC)によると、米国成人の10人に6人は少なくとも1つの慢性疾患を患っており、10人に4人は2つ以上を患っているという。

 米ジョンズ・ホプキンス大学の心臓病学教授で、米国心臓協会(AHA)と米国心臓病学会(ACC)による心血管疾患の一次予防に関する共同報告書の著者の一人であるRoger Blumenthal氏は、「複雑な病変でなければ、心臓病のイベントの80%は予防可能だ」と述べている。ただし実際には、生活習慣改善のモチベーションを維持することが困難であると指摘。「われわれ専門家の見解を実用的な短いメッセージで伝え、人々をやる気にさせなければならない」と語る。一例として、運動する時間を確保できなければ、10分間の細切れの運動を生活の中に差し挟むことを提案している。

 しかし、それでも実行は容易でないかもしれない。Albarracin氏は2018年に「Health Psychology Review」に掲載された、人々の行動変容に関する150件の報告を分析した研究を主導した。その研究では、人々は、健康に良い習慣を新たに1つだけ開始するか、現在行っている良くない習慣を1つだけ中止するか、どちらかを選択するように迫られたとき、そのどちらか一方を実行に移す確率が高いことを見いだした。ポイントは、1機会に2つを実行するのではなく、1つに限ることだという。

 ただし、2つの行動に関連性がある場合は、1つずつ改めるよりも同時に改めた方が良いこともあるようだ。例えば、タバコを吸う人はアルコールを飲んでいるときに喫煙することが多い。そのような人では、双方が互いの行動を呼び起こすため、2つを一気にやめる方が容易な可能性があるとのことだ。また同氏は、やるべきことではなく、やめるべきことのリストを作ると良いとアドバイスしている。

 これらの助言を述べた上でAlbarracin氏は、「われわれは目標の立て方を学ぶ必要があるかもしれない。結局のところ、意志の力だけに頼るよりも、その行動を起こさなければならない状況を作り出すことが効果的だ。時には自分の行動の選択肢に制限を加える必要がある」と語っている。

[American Heart Association News 2021年3月31日]

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[ Terahata ]

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