HealthDay News

2020年04月02日

最も効果的なダイエット法はどれか?

 新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着くまで自宅待機を要請される中、これを機に減量しようと思う人もいるかもしれない。だが、どのダイエット法が良いのだろうか? マクマスター大学(カナダ)のGordon Guyatt氏らが「BMJ」4月1日オンライン版に発表した研究結果によれば、答えは、短期的には「どの食事法でも良い」だが、長期的には「いずれにしても、1年以内に体重は元に戻ってしまう可能性が高い」ということになりそうだ。

 Guyatt氏らは、一般に広く浸透しているさまざまな食事法と、減量や心血管リスク因子との関連を調べた121件のランダム化比較試験論文をもとに、2万1,942人(平均年齢49歳)のデータを解析した。対象者の食事法は、主要栄養素のパターン〔低炭水化物、低脂質、中程度の主要栄養素(低脂質に近いが、低脂質よりは脂肪摂取が多く、炭水化物摂取は少ない)〕、および一般的に知られている14種類の食事プログラム(アトキンスダイエット、DASH食、地中海食など)に従って分類された。

 DASH食や地中海食は、いずれも果物や野菜、全粒穀物、ナッツ、豆類、魚を積極的に摂取し、砂糖や脂質、赤肉の摂取を抑える食事法だ。これらは心血管の健康に良い影響を与えるとされている。しかし、Guyatt氏の説明によると、DASH食や地中海食により心疾患や脳卒中のリスクが低下することは、証明されていないという。

 解析の結果、6ヵ月間にわたって低糖質食および低脂質食摂取を遵守した人では体重が平均で9~11ポンド(4.1~5kg)減少し、血圧低下も認められた。よく知られた食事法の中では、アトキンスダイエット、DASH食、ゾーンダイエットが、減量(3.5~5.5kg)および血圧低下に対して最も効果的だった。ただし、「善玉コレステロール」とも呼ばれるHDL-コレステロール値や炎症マーカーであるC反応性蛋白(CRP)値に関しては、どの食事法でも改善は認められなかった。

 しかし、どの食事法を実践していても、1年後には、全体的に対象者の体重は再び増加し、心血管の健康に対するベネフィットは消失していた。ただ、地中海食についてのみ、脂質値のわずかな改善が引き続き認められたとしている。

 こうした結果を受けてGuyatt氏らは、「どの食事法を選んでも、初めのうちは体重が減り、血圧値や脂質値が低下する。減量後の体重を維持できれば、心筋梗塞や脳卒中のような心血管疾患リスクも低下する」と説明している。ただし、同氏は、実際にそれを達成するのが容易ではないことも認めている。「減量後の体重を維持するには、かなり強い意志が必要だ。維持できる人もいるが、一般的には極めて難しい。残念ながら、特効薬はないのだ」と話している。

 今回のGuyatt氏らの報告を受けて、この研究には関与していない米ニューヨーク大学ランゴン・ヘルスの栄養士であるSamantha Heller氏は、「家庭で調理した植物性食品の摂取を増やし、加工食品の摂取を減らすことは、慢性疾患リスクの低下や体重管理、活力の増進につながる」と説明。その上で、「ファストフードやジャンクフード、調理済み食品を摂取し続けることは健康に悪いという事実に向き合う必要がある」と指摘している。

 ただし、Heller氏は、健康的な食品も含めた全ての食べ物が、体重増加の原因となり得ることを強調し、食べる量や身体活動の重要性にも留意すべきとの見解を示している。

[HealthDay News 2020年4月2日]

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[ Terahata ]

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