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2型糖尿病患者に積極的な降圧治療が有効
2019年07月
 積極的な降圧治療により血圧が130/80mmHg以下に維持されている2型糖尿病患者では、死亡リスクや、心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントの発症リスクが低下することが、アイルランド国立大学ゴールウェイ校教授のJohn W. McEvoy氏らの研究から明らかになった。研究の詳細は「Hypertension」6月号に掲載された。

 糖尿病患者の降圧目標に関する専門家の意見は分かれている。米国糖尿病協会(ADA)は、治療の負担が過度にならない限り140/90mmHg、高リスクの場合は130/80mmHgを推奨している。一方、米国心臓協会(AHA)および米国心臓病学会(ACC)による2017年のガイドラインは、降圧目標を130/80mmHgとしている。

 McEvoy 氏らは、ADVANCE試験に参加した2型糖尿病患者1万948人を対象に、糖尿病患者に対する積極的な降圧治療の有効性と安全性が、ベースライン時の血圧値や心血管疾患リスクに影響されるかどうかを調べた。研究では、参加者をACE阻害薬ペリンドプリルと利尿薬インダパミド併用による積極的な降圧治療群とプラセボ群にランダムに割り付け、比較検討を行った。

 4.3年にわたる追跡の結果、ベースライン時の血圧値にかかわらず、積極的な降圧治療群はプラセボ群に比べ、死亡率は14%減少し、主要な血管イベントの発症率は9%減少することが分かった。

 この結果を受け、McEvoy氏は「130/80mmHg以下を目標とする積極的な降圧治療の有効性が示された。糖尿病患者の至適血圧に関する専門家の見解は一致していないが、今回の結果はこの混乱を解決するのに役立つだろう」と結論づけている。

 140/90mmHgと130/80mmHgの差は小さく見えるかもしれないが、与える影響は大きい。米国では、糖尿病患者の90~95%は2型糖尿病で、その70~80%は高血圧を合併している。さらに、糖尿病患者が心血管疾患で死亡するリスクは糖尿病がない人の2倍であるほか、心筋梗塞を発症するリスクも、心筋梗塞を一度発症した人と同程度である。

 一方、この研究には関与していないAHAのEduardo Sanchez氏は、「過去数十年間で虚血性心疾患による死亡率は低下しているのに、一部の患者はこれに逆行する状況にあり、その対策が急務となっている。それには、糖尿病と高血圧を合併している数百万の患者の血圧コントロールが重要なポイントになるだろう。今回の研究により、中等度~高リスクの2型糖尿病患者では、より積極的な降圧治療が有効であることを示す重要なデータがもたらされた」と述べている。
[2019年4月29日/American Heart Association News]

原文
Abstract/Full Text
Editorial
American Heart Association News covers heart and brain health. Not all views expressed in this story reflect the official position of the American Heart Association. Copyright is owned or held by the American Heart Association, Inc., and all rights are reserved. If you have questions or comments about this story, please email editor@heart.org.

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