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1日1本の清涼飲料が糖尿病リスクを上昇 175ヵ国を調査
2013年03月07日
 砂糖やブドウ糖、果糖などの添加した清涼飲料の飲み過ぎが、2型糖尿病を引き起こしているという研究が発表された。高カロリーの清涼飲料を1日1本(150kcal)余分にとっただけで、糖尿病の発症率は1%上昇するという。

 この研究は、米スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、同サンフランシスコ校の3大学の研究チームが共同で行ったものだ。

 どんな食品であっても、食べすぎや飲みすぎは肥満の原因になる。高カロリーの清涼飲料に含まれる糖質は、同じくらいのカロリーの他の食品に比べ、特に危険性が高いことがあきらかになった。

 糖質のほとんどは、体内で消化され、最終的に小腸で「単糖類(ブドウ糖や果糖)」の状態になり吸収される。

 多くの糖質はゆっくり分解されブドウ糖になるが、清涼飲料に含まれる砂糖などの甘味料は、食べてから比較的早くブドウ糖に変えられ血液中に取り込まれる。

 「高カロリー飲料を1日に1本飲んだだけでも、それが毎日のことであれば、糖尿病の危険性は上昇します」と、スタンフォード大学予防研究センターのサンジェイ バス博士(内科学)は話す。

 研究チームは、国連が調査した世界175ヵ国の食糧データや、国際糖尿病連合(IDF)がもつ20〜79歳の糖尿病患者の有病率などのデータをもとに、計量経済学的解析を試みた。

 ジュースやコーラなどの清涼飲料に含まれる糖質の流通量が多い国では、2型糖尿病の発症率が上昇していることに着目した。

 砂糖やブドウ糖、果糖などの甘味料の摂取が1人につき1日150kcal増えただけで、2型糖尿病の発症率は1%上昇する計算になるという。同じくらいのカロリーを糖質以外の食品で摂取した場合は、上昇率は0.1%にとどまる。

 「国レベルで比較したところ、糖質の流通量と、肥満や2型糖尿病の発症率は、はっきりとした関連があることが示されました。糖質の流通量が多ければ多いほど、糖尿病の発症率は上昇していました」とバス博士は言う。

 今回の研究は、糖質の消費量を検討したものではない。「糖質が糖尿病を引き起こすことを直接に示すものではない」としながらも、「高カロリー飲料の摂取により2型糖尿病が増えることを示した研究報告があります」と、研究者は説明している。

 研究チームは国・地域別の詳細なデータを検討することを今後の課題としている。ニューヨーク市のように、高カロリーの清涼飲料の消費を抑制する政策をとる地域も出ており、研究成果が期待されている。

Quantity of sugar in food supply linked to diabetes rates, researcher says(スタンフォード大学 2013年2月27日)

(TERA)
カテゴリー :2013年  食事療法  

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