第10回 SGLT2阻害薬服用患者さんへの尿糖測定器による尿糖チェックの有用性について

はじめに

 尿糖測定は、試験紙や測定器に尿をかけると、尿中に排泄された尿糖が定量できるというもので、自宅で誰でも手軽に使用できる測定法として活用されています。尿糖試験紙は主に尿中の尿糖排泄有無の判定に活用されているのに対し、尿糖測定器(以下、尿糖計)は排泄された尿糖が数値でわかるので、排泄量の変化をモニターするのに適しています。

 尿糖とは、血液中から尿中に排泄されたブドウ糖のことです。正常な人は排泄されることはありませんが、血糖値が一定以上に高くなると尿中へ排泄されます。つまり血糖値と尿糖値は相関があり、尿糖値から血糖値の変化を推測することができるのです。尿中にブドウ糖が排泄される血糖値の境界を「腎排泄閾値」と呼び、個人差や体調の変化、加齢による閾値の変化はありますが、概ね血糖値が160〜180mg/dLとされています。そこで尿糖測定が2型糖尿病患者さんに多い食後高血糖の把握に優れているとして、血糖自己測定(SMBG)を行っていない糖尿病患者さんや境界型の方へのモチベーションアップに活用されています。

 通常、尿糖計は0〜2,000mg/dLの尿糖値を測定できるものが汎用されていますが、近年では200〜5,000mg/dLまで測定できるワイドレンジモデルが登場し、特にSGLT2阻害薬服用者の尿糖排泄状況を確認できるとして期待が寄せられています。

 今回、このハイスペック型の尿糖計を活用した尿糖チェックの有用性について、加藤光敏・加藤内科クリニック院長にお話をうかがいました。


尿糖測定により、血糖状態を積分値として把握することができます

(2016年11月 公開)