糖尿病患者さんの9割以上が、糖質摂取で血糖が上昇することを知っており、市販の食品を購入する際も、8割以上の方が、糖質や炭水化物の含有量をチェックしていると答え、糖質摂取に対する意識は非常に高いことがわかりました。
また、糖質を制限する食生活を行ったことがあるかについて、回答した患者さんの半数以上が「現在行っている」とし、以前に行っていた方を含めると、約7割が経験者でした。その経験者に、なぜ糖質制限を行ったか理由を聞いてみると、9割以上の方が「少しでも血糖値を下げるため」と目的は明らか。食品選択に対する患者さんの意識も高く、市販の糖質調整食品(糖質カット、糖質ゼロ等が明記されているもの)を、8割以上が「利用している」とのこと。一方で、糖質管理や制限に関する医療機関からの説明や指導を受けたことがあると答えた方は3割弱。「腎症のある人は極端な糖質制限は厳禁」であることを知っている方は27%など、リスクに対する周知は浅く、自己流で行うことへの不安も伺える現状が浮き彫りになりました。
さらに、血糖自己測定(SMBG)を行っている患者さんに、日頃測定している実感から、血糖値が大きく上がりやすい食品を挙げていただきました。個人差はあるものの、やはり主食となる穀類や麺類、果物やジュース、おやつの類が多くを占めるという結果でした。
自由記述欄では、‘糖質制限のリスクより、食後高血糖による合併症進行リスクの方が大きいと思う’‘減量して血糖値を下げるよう指導するよりも、炭水化物を摂りすぎない指導を全面に出す方が効果的なのでは’‘これまで、栄養バランスとエネルギー摂取について教育を受けてきた。これに糖質管理をどう組み合わせればよいのかわからない’など、熱心なコメントが多数寄せられました。