一般社団法人 日本糖尿病・妊娠学会

ご挨拶

第34回日本糖尿病・妊娠学会年次学術集会
会 長 守屋 達美
(北里大学健康管理センター センター長)

  第34回日本糖尿病・妊娠学会年次学術集会を、2018年11月23日(金)、24日(土)の2日間にわたり、横浜「みなとみらい」のパシフィコ横浜アネックスにて開催致します。開催まで6ヶ月余りとなり、現在プログラムの構成等を含め、鋭意準備を進めております。

 この数年間の「糖尿病と妊娠」の分野では、子宮内胎児環境の重要性とともに、妊娠前女性の教育から妊娠中そして分娩後の管理、さらには将来の児の予後だけではなく児の教育まで、長期間に渡る連続性を持ったケアに重点が置かれています。すなわち、医療者側としては、「常に継続してみていく姿勢」を持ち続けることが必要と考えます。昨今の当学会の年次学術集会は上記のことを根幹にして運営されて来ています。

 上記の「常に継続してみていく姿勢」は、分娩後に一見正常耐糖能になったGDMの経過観察をきちんと行わなくてはならないことにも繋がります。本年次集会では、昨年に引き続き、GDMのフォローアップ体勢の有機的な構築に関して、シンポジウムを企画しています。各施設の試み等を踏まえて、皆さんとともにディスカッションしたいと考えています。

 一方では、糖尿病性慢性合併症を有する妊婦も依然として診療の場に現れてきます。合併症、特に糖尿病性腎症(腎症)を有する妊婦のケアも重要な問題であり、この点も参加者の方々と討議したいと考えています。腎症合併妊娠に関するシンポジウムは、2006年の当学会年次学術集会から行われていませんので、腎合併症と耐糖能異常合併妊娠に関するシンポジウムを行う予定です。

 そして、海外からの講演は、腎症と妊娠のエキスパートであるElizabeth Mathiesen 先生に「Diabetic nephropathy – the impact of antihypertensive treatment on pregnancy outcome. (仮題)」でお話しいただく予定です。

 本学会の全体のテーマは、「糖尿病と妊娠—この重要な概念を如何に次世代に伝えるか」です。この分野の次世代への継承・啓発・教育は非常に重要と考えていますが、この点を皆様と共有できれば大変有り難く思います。

 日本糖尿病・妊娠学会の年次学術集会は、関東においては東京での開催が多く、実は横浜での開催は初めてです。学会場のパシフィコ横浜は、「みなとみらい」の海沿いに位置し、横浜ベイブリッジや横浜港などの絶好の風景を楽しむことができます。11月23日(金)は祭日ではありますが、むしろそのために参加しやすいのではないかと拙考しています。3連休の方もいらっしゃると思いますので、みなとみらいから少し足を伸ばして、元町・中華街などをお楽しみいただいても良いと思います(但し学会プログラム期間中は、学会に参加をお願いしますね)。

  「次世代への継承」という観点からも、本学会の会員の皆様はもちろんのこと、他の様々な分野の方々もお誘いいただき、多数の皆様のご参加をお待ちしています。

2018年3月吉日

2018年03月 更新

© 1985-2024 一般社団法人 日本糖尿病・妊娠学会